ユーザ権限とは
権限によって、データおよびデータベースに対してユーザが許可される操作を決定します。権限は、ユーザがジオデータベースの管理に関与するか、データを編集または作成できる必要があるか、データを検索できれば十分かといった、組織内でのユーザの職務に基づいて割り当てる必要があります。
ユーザまたはユーザのグループに、データベースで実行できる操作を決定する権限が付与されます。一部のユーザはデータベースに接続できるだけであり、これらは読み取り専用のユーザです。それ以外のユーザは、データベースに接続してデータセットを作成できるユーザと、データベースに接続してデータセットを編集できるだけで、データセットの作成および削除ができないユーザです。一部のユーザは、バックアップ ファイルの作成や圧縮処理の実行といった管理タスクを実行することができます。
ユーザの権限は数種類のレベル(データベース管理システム、データベース、ジオデータベース バージョン、データベースのデータセット)に応じて設定されます。
- データベース管理システムの権限
このレベルの権限は、データベース管理システム全体に影響します。一般的に、この権限はシステム内にあるすべてのオブジェクトにアクセスして管理する必要のあるデータベース管理者だけに適用されます。
- データベースの権限
データベースの権限は、ユーザまたはユーザのグループがジオデータベースで新しいデータセットを作成できるかどうか、ジオデータベースを管理できるかどうかといった、ジオデータベースで実行できる操作を決定します。
- ジオデータベース バージョンの権限
権限は、ジオデータベース バージョンへのユーザ アクセスを制御する目的でも設定することができます。これは、DBMS を通じて設定されない特殊な権限です。代わりに、ジオデータベース バージョンが作成されたときに、バージョンの作成者が他のユーザに許可するアクセスの種類を決定します。バージョンが Public アクセスで作成された場合は、すべてのユーザがバージョンを表示して変更することができます。バージョンが Private として作成された場合、バージョンにアクセスできるのはバージョンの作成者とジオデータベース管理者だけです。バージョンが Protected の場合、他のユーザはバージョンを表示できますが、変更できるのは作成者とジオデータベース管理者だけです。ジオデータベース バージョンへのアクセスの設定の詳細については、「バージョンの作成と権限の設定」をご参照ください。
- データセットの権限
データセットの権限は、ユーザが特定のデータセットで実行できる操作(ユーザはデータセットを編集できるか、データセットからデータを選択できるだけか)を決定します。特定のデータセットに適用される権限は、データを所有するユーザ(ジオデータベースでデータを作成した、またはジオデータベースにデータをインポートしたユーザ)によって制御されます。ユーザには、次のデータセットの権限を付与できます。
- SELECT
- UPDATE
- INSERT
- Delete キー
データセットがバージョン対応登録されている場合、最後の 3 種類の権限はグループとして付与または取り消す必要があります。権限の設定の手順については、「データセットの権限の設定」をご参照ください。