SQL Server でのデータベースとジオデータベースの作成
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
ArcGIS for Desktop で [エンタープライズ ジオデータベースの作成（Create Enterprise Geodatabase）] ジオプロセシング ツールを使用すると、Microsoft SQL Server インスタンス内で次のことができます。
- SQL Server のデフォルトの場所にデータベース（500MB）とログ ファイル（125MB）を作成します。
- 必要な場合は、sde ログイン、データベース ユーザおよびスキーマを作成し、ジオデータベースを作成したり SQL Server インスタンスからユーザの接続を切断したりするためのユーザ権限を付与します。
- データベース内にジオデータベースを作成します。
[エンタープライズ ジオデータベースの作成（Create Enterprise Geodatabase）] ツールを実行するには、最低でも事前に SQL Server をインストールし、リモート接続を使用できるように設定して、ArcGIS クライアント コンピュータ上に SQL Server Native Client をインストールしておく必要があります。
次の手順は、[エンタープライズ ジオデータベースの作成（Create Enterprise Geodatabase）] ツールを使用してジオデータベースを作成する方法を示しています。あるいは、Python スクリプトを実行するか、構成済みの SQL Server データベース内でジオデータベース機能を有効化することもできます。
- ArcMap または ArcCatalog を起動します。
- [エンタープライズ ジオデータベースの作成（Create Enterprise Geodatabase）] ツールを開きます。
このツールは、[データ管理] ツールボックスの [ジオデータベース管理] ツールセットで検索または選択できます。
- [データベース プラットフォーム] ドロップダウン リストで [SQL Server] を選択します。
- [サービス] テキスト ボックスに接続先の SQL Server インスタンスの名前を入力します。
- [データベース] テキスト ボックスに、ジオデータベースを格納するデータベースの名前を入力します。
SQL Server インスタンス内にその名前のデータベースがまだ存在しない場合は、作成されます。すでに存在する場合、指定した既存のデータベースがジオデータベースの格納に使用されます。
- SQL Server にシステム管理者として接続します。これには、SQL Server の sysadmin 固定サーバ ロールのメンバーであるオペレーティング システム認証のログインを使用するか、sysadmin ユーザのデータベース ユーザ名およびパスワードを入力します。
- sysadmin オペレーティング システム認証ログインでログインするには、[オペレーティング システム認証] をオンにします。このオプションを使用する場合、正しいログインを使用して Windows にログインする必要があります。
- sysadmin としてログインするには、[データベース管理者] テキスト ボックスに sysadmin のユーザ名、[データベース管理者パスワード] テキスト ボックスにそのパスワードを入力します。
- ジオデータベースを所有するジオデータベース管理者を選択します。
- sde というユーザをジオデータベース管理者として、ジオデータベースを sde スキーマに格納する場合は、[Sde 所有スキーマ] をオンにします。
- dbo ユーザをジオデータベース管理者として、ジオデータベースを dbo スキーマに格納する場合は、[Sde 所有スキーマ] をオフにします。
- [ジオデータベース管理者パスワード] テキスト ボックスに、ジオデータベース管理者のパスワードを入力します。
指定したジオデータベース管理者がデータベース内にすでに存在する場合、既存のユーザのパスワードを正しく入力してください。このツールでは、パスワードは変更されません。
- [認証ファイル] を指定するには、ArcGIS for Server Enterprise を認証したときに作成されたキーコード ファイルを選択します。
このファイルは、Windows サーバ上の \\Program Files\ESRI\License<リリース番号>\sysgen フォルダに書き込まれます。まだ作成されていない場合は、この時点で ArcGIS for Server を認証して、このファイルを作成してください。
- [OK] をクリックしてツールを実行します。
SDE 所有スキーマを選択した場合、[ジオデータベース管理者] テキスト ボックスには sde が入力されています。その名前のユーザがまだ存在しない場合は、ユーザとそのスキーマが作成され、ジオデータベースを作成するのに必要な権限がユーザに付与されます。
データベース認証を使用し、ジオデータベースの格納に dbo スキーマを使用している場合、[ジオデータベース管理者] テキスト ボックスに SQL Server インスタンスの dbo ユーザの名前を入力します。
オペレーティング システム認証を使用してデータベースに接続している場合、dbo スキーマ ジオデータベースを作成するには、現在のログインが SQL Server の sysadmin 固定サーバ ロールの中にある必要があります。
既存のデータベースを指定しなかった場合、SQL Server のデフォルトの場所にデータベースとログ ファイルが作成されます。データベース内にジオデータベースが作成されます。sde スキーマのジオデータベースを選択した場合、SQL Server 認証の sde ログイン、データベース ユーザおよびスキーマが作成されます。
ジオデータベース作成のログ ファイル（GDBCreateGeodatabase<#>.log）が、ツールを実行したコンピュータ上の %TEMP% 変数で指定された、ディレクトリに書き込まれます。