ST_Geometry の実装方法

ST_Geometry はユーザ定義タイプとして実装されます。Oracle、IBM DB2、IBM Informix、PostgreSQL に格納されたジオデータベースは ST_Geometry 空間タイプを使用します。ST_Geometry 空間タイプは、ジオデータベースで使用できるほか、SQL を使用してアクセスすることもできます。そのため、データベース管理システム（DBMS）を使用して、フィーチャの操作とクエリを実行できる SQL アプリケーションを作成することが可能です。

DB2 および Informix の場合、ST_Geometry をデータベースで使用するには追加の空間モジュールが必須です。

各 DBMS は ST_Geometry を次のようにサポートします。

DBMS	説明
Oracle	ST_Geometry データ タイプは、Oracle 内のエンタープライズ ジオデータベースの、デフォルトのジオメトリ格納タイプです。[空間タイプの作成（Create Spatial Type）] ジオプロセシング ツールを使用して、Oracle データベースにインストールすることもできます。これは、フィーチャに対する ISO/OGC 準拠の SQL アクセスを含む、高性能な格納タイプです。
IBM DB2	IBM が DB2 製品の一部として提供する DB2 Spatial Extender が、DB2 のジオデータベースにフィーチャ ジオメトリを格納するときに使用できる唯一のオプションです。これは Esri と IBM によって共同開発されたもので、ジオデータベース フィーチャに対する ISO/OGC 準拠の SQL アクセスを可能にする高性能な格納タイプです。 DB2 for z/OS と DB2 for Windows/Linux/UNIX とでは SQL 構文にいくつか違いがあることに注意してください。使用している DBMS に応じた適切な構文については、DB2 のマニュアルをご参照ください。
IBM Informix	IBM が Informix 製品の一部として提供する Informix Spatial DataBlade が、Informix でジオデータベースにフィーチャ ジオメトリを格納するときに使用できる唯一のオプションです。これは Esri と IBM によって共同開発されたもので、ジオデータベース フィーチャに対する ISO/OGC 準拠の SQL アクセスを可能にする高性能な格納タイプです。
PostgreSQL	ST_Geometry データ タイプは、PostgreSQL 内のエンタープライズ ジオデータベースにフィーチャ ジオメトリを格納するための、デフォルトの格納タイプです。[空間タイプの作成（Create Spatial Type）] ジオプロセシング ツールを使用して、PostgreSQL データベースにインストールすることもできます。他の DBMS の実装と同様に、PostgreSQL の実装もジオデータベース フィーチャに対する ISO/OGC 準拠の SQL アクセスを提供します。

DBMS ごとの ST_Geometry