手動で作成したジョブを使用したパーセル ファブリックの編集

このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。

手動で作成したジョブを使用して、パーセル ファブリックを編集することもできます。パーセルをマップで直接操作する代わりに、パーセルを選択してジョブに抽出します。手動で作成したパーセル ファブリック ジョブは、多くの場合、ブロックの分割やパーセルのマージを行うパーセル ファブリック ジョブを作成するといった作業を表すのに使用されます。

手動モードの有効化

ファブリック ジョブでパーセルを編集するには、パーセル ファブリックの編集モードを手動に設定する必要があります。パーセル ファブリックの編集モードは、[パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスの [高度な設定] タブで設定します。デフォルトでは、[高度な設定] タブは利用できません。[高度な設定] タブを有効にするには、ShowAdvancedOptionsPage レジストリ キーを作成して、値を 1 に設定する必要があります。

ShowAdvancedOptionsPage レジストリ キーを作成して設定するには、次の手順に従います。

手順:

1. Windows の [スタート] メニューをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。
2. [ファイル名を指定して実行] ダイアログ ボックスで、「Regedit」と入力します。
3. HKEY_CURRENT_USER \\Software\\ESRI\\Desktop10.1\\ArcMap\\Cadastral に移動します。
4. [Cadastral] フォルダを右クリックし、[新規] をポイントして、[DWORD 値] をクリックします。
5. DWORD 名として、「ShowAdvancedOptionsPage」と入力します。
6. [DWORD] をダブルクリックして編集します。
7. [10 進数] オプションを選択します。
8. [高度な設定] タブを表示するには、[値のデータ] フィールドに「1」を入力します（「0」を入力すると、タブが非表示になります）。
9. [OK] をクリックして、レジストリ キーを作成します。

ShowAdvancedOptionsPage レジストリ キーを作成して設定したら、[パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスの [高度な設定] タブを開き、[編集モード] で [手動] を選択して手動モードを有効にできます。[パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスを開くには、[パーセル エディタ] ツールバーで [パーセル エディタ] → [オプション] の順にクリックします。

注意:

パーセル ファブリックの編集モードとして [手動] が選択されている場合は、[パーセル エディタ] メニューでジョブ ワークフローのコマンドを利用できます。

ジョブ ワークフロー コマンド

ジョブにパーセルを抽出

選択したパーセルをジョブで開くには、[パーセル エディタ] メニューをクリックして [変更] をクリックします。選択したパーセルが編集可能になり、周囲のパーセルはグレー表示になります。

ジョブにパーセルを抽出

ファブリック ジョブの手動作成

編集のためにパーセルを抽出して開く前に、パーセル ファブリック ジョブを手動で作成できます。ジョブを手動で作成する場合、ジョブを開かずに、編集対象にするパーセルを明示的に定義できます。[ジョブの新規作成] ダイアログ ボックスを使用して、編集するパーセルと周囲の参照パーセルを指定できます。ジョブ タイトル、オペレータ名、説明などのメタデータも追加できます。

手動作成したジョブに編集パーセルとしてパーセルを追加するときは、編集パーセルに隣接するパーセルがデフォルトでジョブに追加されます。半径バッファを使用するか、マップ上で手動選択して、パーセルを追加できます。

ジョブを作成し、編集するパーセルを指定

パーセル ファブリック ジョブを手動で作成するには、次の手順に従います。

手順:

1. 編集セッションで、[パーセル エディタ] → [ジョブを作成] の順にクリックします。
[ジョブの新規作成] ダイアログ ボックスが表示されます。
2. ジョブ名や説明などを入力します。[ジョブの新規作成] ダイアログ ボックスからジョブを開くには、ジョブ名が必要です。
3. [パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル フィーチャの選択] ツール をクリックし、ファブリック ジョブで編集したいパーセルを選択します。
4. [ジョブ パーセルの編集] リストの横にある [追加] ボタンをクリックします。
選択したパーセルが編集パーセルとして [ジョブを作成] ダイアログ ボックスに追加され、赤色になります。デフォルトの隣接するパーセルまたは参照パーセルは、青色になります。
ヒント:

編集パーセルの編集はロックされ、ArcSDE マルチユーザ ジオデータベースの重複するジョブはディメンション属性を編集できなくなります。隣接するパーセルはロックされません。

5. 半径バッファを使用して隣接するパーセルを追加するには、[パーセルの範囲] オプションをクリックして、[パーセルの範囲] オプションの下にある空のボックスに半径を入力します。ドロップダウン矢印をクリックし、半径の単位を指定します。
6. [取得] ボタンをクリックして、指定した半径内にある隣接するパーセルを追加します。

マップ上にバッファ ラインが描画され、バッファ ラインと交差するすべてのパーセルが、隣接するジョブ パーセルとして追加されます。

7. 手動でパーセルを追加するには、[パーセルを手動で選択する] オプションをクリックして、[パーセル フィーチャの選択] ツールを使ってパーセルを選択します。
8. [ジョブ パーセル] リストの横にある [追加] ボタンをクリックします。
9. ファブリック ジョブを構成するパーセルを分離する、ファブリック ジョブに追加されていない参照パーセルがある場合、[選択範囲内のギャップを埋めるためにパーセルを追加] オプションをクリックします。ファブリック ジョブに追加されていないパーセルは、抽出プロセスで追加されます。
10. ファブリック ジョブを開きたい場合、[[OK] をクリックしたらジョブを開く] オプションをオンにします。ジョブをジョブ ブックに保存し、ジョブを開かない場合には、このオプションはオフのままにします。
11. [OK] をクリックして保存するか、ジョブを開きます。
12. ジョブを開き、ジョブの編集を保存したい場合には、[パーセル エディタ] → [ジョブの終了] の順にクリックします。
ジョブはジョブ ブックに一覧表示されるので、開いて編集を続行することができます。

パーセル ファブリック ジョブを保存して閉じる

ファブリック ジョブでの編集を中止して保存するには、[パーセル エディタ] メニューをクリックして [ジョブの終了] をクリックします。ファブリック ジョブの終了時に、ファブリック ジョブで行ったすべての編集が 1 つの編集トランザクションとしてパーセル ファブリックに適用されます。ファブリック ジョブからジオデータベースに対して変更内容をコミットするには、編集セッションを保存する必要があります。パーセル ファブリック ジョブの最新の抽出に対して行った変更を破棄するには、[パーセル エディタ] メニューの [変更の破棄] コマンドをクリックします。パーセル ファブリック ジョブは、最後に送信したときの状態に戻されます。

ジョブ ブック

自動作成されたジョブと手動作成されたジョブはすべてジョブ ブックに保存され、再び開いて編集を継続できます。ジョブ ブックを開くには、[パーセル エディタ] → [ジョブ ブック] の順にクリックします。[ジョブ ブック] ダイアログ ボックスでジョブを開くには、ジョブ行をダブルクリックするか、ジョブ行を右クリックして [開く] をクリックします。ジョブ行を右クリックし、[プロパティ] をクリックして、ジョブのパーセルを表示し、説明やタイトルなどをカスタマイズすることもできます。

手動モードで作成されたジョブを表示したジョブ ブック

注意:

パーセル ファブリックの編集モードを自動モードに変更した場合、ジョブ ブックのジョブを再び開いて編集を継続することはできません。