パーセルの分割:作図線を使用した分割

このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。

複雑性: 初級 データ要件: 地方自治体のサンプル データ データ パス: \TaxParcelEditingMap\MapsandGeodatabase\ 目的: ArcGIS の Local Government 情報モデルで既存のパーセル ジオメトリおよび計測値説明を使用して面積パーセルを分割する方法を説明します。

Local Government 情報モデルでパーセル ファブリックを有効にすると、自動化された効率のよいワークフローを使用して、パーセルのマージや分割などの一般的なパーセルの編集作業を行うことができます。このワークフローは、パーセルの分割: 親パーセルの自動ワークフローの手順を示しています。

このワークフローでは、ArcGIS Resources Web サイトのTax Parcel Editing マップでダウンロードされるサンプル データセットを使用します。自動化されたワークフローをサンプル データで使用するには、Local Government 情報モデルでサンプル データのパーセル ファブリックを有効化します。

このワークフローは、パーセルの分割: 計測値説明と始点を使用した分割のワークフローと似ていますが、作図線を使用して既存のパーセルのジオメトリを分割し、新しいパーセルを作成する点が異なります。作図線は、入力される新しい閉じたループのパーセル トラバースではなく、既存のパーセルのポイントの間を通ります。

パーセル データを Local Government 情報モデルのパーセル ファブリック スキーマに移行する方法を説明します。

ワークフローは下図に示されたコンポーネントで構成されます。

パーセル分割のコンポーネント

法的説明

既存のパーセル ジオメトリを使用したパーセルの分割の法的説明は次のようになります。

パーセル 19-21-301-029 の北東角で、北東角、S 20-27-03 W 150 FT から ROW、TH N 75-09-00 W 108.22 FT、TH N 87-02-15 W 63.019 FT、TH N 13-22-40 W 127.946、TH S 86-34-44 E 250 FT に沿って POB まで。

親パーセルの検索

手順:
  1. MapsandGeodatabase フォルダにある TaxParcelEditingMap ドキュメントを開きます。
  2. コンテンツ ウィンドウで、[Tax Parcels] レイヤと [Tax Lines Anno] レイヤだけを選択可能にします。
  3. [Lines] サブレイヤ([Parcel Fabric] グループ レイヤの下)が表示されていることを確認します。
  4. サンプル データを使用したこのワークフローでは、[Lots and Units] レイヤと [Historic Parcels] レイヤの表示設定がオフになっています。

  5. 分割に使用する親パーセルを検索します。サンプル データでは、パーセル 1921301029 を検索します。

親パーセルの選択

手順:
  1. 編集セッションを開始し、[パーセルの編集] ツールバーにある [パーセル フィーチャの選択] ツール パーセル フィーチャの選択 を使用して、分割に使用するパーセルを選択します。サンプル データセットを使用した TaxParcelEditingMap では、パーセル 19-21-301-029 を選択します。

    パーセル 19-21-301-029 を基にした PLSS パーセルがあるため、選択チップを使用してパーセル 19-21-301-029 を選択する必要があります。

新しいパーセルの構築と作成

選択した親パーセルのジオメトリを使用して、新しいパーセルを作成します。

手順:
  1. 選択したパーセルを右クリックし、[親から作図] をクリックします。
  2. 選択したパーセルが開き、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスが表示されます。
    法的説明に、パーセルの北東部分の分割が記述されます。作図ポイント(または分割ポイント)は、親パーセルの北側および東側の境界線上に作成する必要があります。
  3. パーセルの東側の境界線を右クリックして、[ブレークライン] をクリックします。

    境界線の北側終了ポイントの近くを右クリックします。

  4. [ブレークライン] コマンドは、マウス カーソルの位置に基づいて、ラインを分割する(分割ポイントを追加する)方向を決定します。ラインの最も北にある終点の近くを右クリックしたため、ラインは北から南の方向、または下図のポイント 4 から ポイント 5 の方向(これらの番号は変わる可能性があります)に分割されます

    [ブレークライン] コマンド

  5. [ブレークライン] ダイアログ ボックスで、ブレークラインが正しい方向、つまりサンプル データの北から南を向いていることを確認します。[切り替え] をクリックして、ブレークラインの方向を変えることができます。
  6. [距離でブレーク] の下で最初のフィールドをクリックし、「150」と入力して Enter キーを押します。[OK] をクリックします。
  7. [ブレークライン] ダイアログ ボックス
    作図ポイント(または分割ポイント)は、ライン上の北側の終点から 150 フィート離れた場所に作成されます。
  8. 北東角のポイントの近くで北側の境界線を右クリックし、[ブレークライン] をクリックします。
  9. [ブレークライン] ダイアログ ボックスで、ブレークラインが東から西を向いていることを確認します。
  10. [距離でブレーク] の下にある最初のフィールドに「250」と入力し、Enter キーを押します。[OK] をクリックします。
  11. 作図ポイント(または分割ポイント)は、ライン上の東側の終点から 250 フィート離れた場所に作成されます。
    新しい作図ポイントまたは分割ポイントの間にトラバース ラインを入力します。
  12. 東側の境界線上に作成された作図ポイントをクリックし、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [作図] グリッドに最初の始点として追加します。
  13. 作成した作図ポイントを始点および終点として、作図線または分割線をトラバースします。
  14. [テンプレート] フィールドの下でクリックし、[Standard Boundary] ライン テンプレートを選択します。

    テンプレート フィールド名は、最初は 1 つのアイコンに折りたたまれています。フィールドを開いてフィールド名、[テンプレート] を表示することができます。

  15. パーセル ライン テンプレートの設定

    注意注意:

    ライン テンプレートは、コンテンツ ウィンドウ[Lines] サブレイヤが表示されている場合にのみ利用可能です。

  16. [Bearing] フィールドをクリックし、「75-09-0-4」と入力します(-4 は NW 四分円方位角のショートカットです)。
  17. Enter キーを押して、[Distance] フィールドに移動し、距離「108.22」を入力します。Enter キーを押して、[ライン] グリッドの次の行に移動します。
  18. ライン トラバース グリッドのデータ入力はテンキー パッドで操作できるように設計されているため、片手で寸法を入力できます。四分円方位角のショートカットを使用し、Enter キーと矢印キーを押して、セル間を移動します。

    [ライン] グリッドのショートカットの詳細

    ヒントヒント:

    トラバース ラインを入力するときには、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスで [方位 - 方位の交点] 方位の交点[距離 - 距離の交点 ] 距離の交点 などの COGO ツールも使用できます。右クリックして、[相対 X、Y][正接円弧] などの COGO コマンドを使用します。

  19. 2 番目の分割ラインで、ライン テンプレートを [Standard Boundary] に設定したままにし、方位に「87-02-15-4」を、距離に「63.02」を入力します。

    [Standard Boundary] ライン テンプレートは、残りのトラバースの辺に使用されます。

  20. 3 番目の分割ラインでは、方位に「13-22-40-4」、距離に「127.95」を入力します。
  21. 3 番目の分割ラインの終点は、北側の境界線上に作成された作図ポイントに自動的にスナップされます。始点と終点がライン グリッドの閉合の許容値内にある場合、その始点と終点は自動的に相互にスナップするか閉合します。ライン グリッドの閉合の許容値は、[パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックス([パーセル エディタ] [オプション])の [許容値] タブの [閉合] の下で設定できます。

    トラバース ラインの終点が予期された終了ポイントにスナップまたは閉合しない場合は、どちらかのトラバース ライン、または既存のパーセルにエラーがあることがわかります。

    分割線

    分割線を使用して新規のパーセルを構築します。
  22. [テンプレート] をクリックして [フィーチャ テンプレートの選択] ダイアログ ボックスを開き、新しい分割パーセルのために [Tax Parcels] を選択します。
  23. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスで [パーセルの構築] ファブリックの構築(Build Into Fabric) 矢印をクリックして、[ビルドして履歴にマーク] を選択します。

    元の親パーセルは履歴として保存され、新しいパーセルが作図線から作成されます。新しいパーセルには、デフォルトで <新規パーセル> という名前が付けられます。

パーセルのアノテーション

手順:
  1. コンテンツ ウィンドウで、[Tax Lines Anno] レイヤがオンになっていることを確認します。
  2. TaxParcelEditingMap ドキュメントでは、新しいパーセルが追加されたときに新規のアノテーションは自動的に作成されません。

    TaxParcelEditingMap ドキュメントのアノテーションの詳細

    アノテーションは、[パーセル コースのアノテーション] ツール コースのアノテーション を使用して作成します。このツールは、パーセル ライン上のアノテーションの重複を処理します。

  3. 新しいパーセルを選択し、[パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル コースのアノテーション] ツール コースのアノテーション をクリックします。
  4. [選択フィーチャにアノテーション追加] ダイアログ ボックスで [ParcelDimensions - 1:1200] を選択し、[OK] をクリックします。

    [はい] をクリックして、アノテーションを再作成します。

  5. 必要に応じて、[アノテーション編集] ツール アノテーション編集ツール を使用して、生成されたアノテーションを編集し、配置を変更します。

属性パーセル

ワークフローの最後の手順では、新しいパーセルの属性を更新します。

手順:
  1. 新しいパーセルを選択し、属性ウィンドウを開きます。
  2. [Tax Parcels] の下のパーセル リストからパーセルを選択し、[Parcel Identification Number][StatedArea][LegalStartDate][Accuracy].などの属性を更新します。

    [LegalStartDate] 属性は、パーセルのプランの日付に対応します。[Accuracy] 属性が空の場合、その値はプランの正確度から内部的に継承されます。プランの正確度を指定変更するには、別のパーセルの正確度を指定します。正確度値は、パーセル ファブリックの最小二乗アジャストで使用されます。

  3. [属性] ウィンドウ
  4. リスト内の次のパーセルの属性を更新します。
  5. ヒントヒント:

    [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [プロパティ] タブで、選択した 1 つのパーセルの属性を更新することもできます。

  6. 必要に応じて、履歴パーセルの属性を更新します。
    1. コンテンツ ウィンドウ[Historic Parcels] レイヤをオンにします。
    2. 選択チップを使用して、マップ内の履歴パーセルを選択します。
    3. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスを開いて、[LegalStartDate][LegalEndDate][Reason Parcel Retired] などの属性を更新します。
9/14/2013