Web ブラウザでの WCS サービスとの通信

WCS サービスの最も単純なクライアントは Web ブラウザです。WCS リクエストは HTTP を通じて送信することができ、レスポンスまたは例外はブラウザを通じて返されます。WCS サービスは、GetCapabilities、DescribeCoverage、GetCoverage の 3 つのオペレーションをサポートします。クライアントは URL のパラメータを通じてこれらの操作を呼び出し、WCS サービスからサービス メタデータ、カバレッジ情報、カバレッジを取得することができます。これらのオペレーションとパラメータの詳細については、OGC WCS 仕様をご参照ください。

ArcGIS for Desktop は、WCS サービスのクライアントとして機能できます。WCS カバレッジは(ラスタ レイヤと同様に)ArcMap 内に表示され、[データのエクスポート] ダイアログ ボックスを使用してラスタ データセットにエクスポートされて、ラスタ レイヤを入力として取得するジオプロセシング ツールによって利用されます。詳細については、「WCS サービスの ArcMap への追加」をご参照ください。

さらに、WCS や他の OGC を操作するために、多くのサードパーティ アプリケーションが利用できます。

以下に、Web ブラウザを使用した ArcGIS Server の WCS サービスへのリクエスト例を示します。

GetCapabilities

このリクエストは、すべてのサービス レベルのメタデータとデータの簡単な説明を GML 形式で返します。GetCapabilities オペレーションを使用するには、WCS サービスの URL をコピーしてアドレス バーに貼り付け、URL の末尾に「?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GETCAPABILITIES」を追加します。

URL の例: http://sampleserver3.arcgisonline.com/ArcGIS/services/World/Temperature/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GETCAPABILITIES

DescribeCoverage

このリクエストは、サービス内にある 1 つ以上のカバレッジの詳細な説明を GML 形式で返します。DescribeCoverage オペレーションを使用するには、WCS サービスの URL をコピーしてアドレス バーに貼り付け、URL の末尾に「?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=DescribeCoverage&COVERAGE=1」を追加します。

URL の例: http://sampleserver3.arcgisonline.com/ArcGIS/services/World/Temperature/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=DescribeCoverage&COVERAGE=1

GetCoverage

このリクエストは、カバレッジをサポートされる形式(GeoTIFF、NITF、HDF、JPEG、JPEG2000、および PNG)のいずれかで返します。GetCoverage オペレーションを使用するには、WCS サービスの URL をコピーしてアドレス バーに貼り付け、URL の末尾に「?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GetCoverage&COVERAGE=1&CRS=EPSG:4326&RESPONSE_CRS=EPSG:4326&BBOX=-158.203125,-105.46875,158.203125,105.46875&WIDTH=500&HEIGHT=500&FORMAT=jpeg」を追加します。

URL の例: http://sampleserver3.arcgisonline.com/ArcGIS/services/World/Temperature/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GetCoverage&COVERAGE=1&CRS=EPSG:4326&RESPONSE_CRS=EPSG:4326&BBOX=-158.203125,-105.46875,158.203125,105.46875&WIDTH=500&HEIGHT=500&FORMAT=jpeg

モザイク データセットに基づく WCS サービスでは、TIME パラメータと IMAGES パラメータを追加できます。

時間

TIME - 時間インスタンスまたは時間範囲を指定することによって時間の検索をサポートします。形式は、YYYYMMDDHHMMSS、YYYYMMDD、YYYYMM、または YYYY のようになります。

TIME=1999(1999 年の間)

URL の例: http://server_name/arcgis/services/service_name/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GetCoverage&COVERAGE=1&FORMAT=GeoTIFF&BBOX=-180,-55.5,180,83.5&WIDTH=720&HEIGHT=278&CRS=EPSG:4326&INTERPOLATION=nearest%20neighbor&Band=1,2,3&TIME=1999

TIME=1980/2010(1980 年 ~ 2010 年の間)

URL の例: http://server_name/arcgis/services/service_name/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GetCoverage&COVERAGE=1&FORMAT=GeoTIFF&BBOX=-180,-55.5,180,83.5&WIDTH=720&HEIGHT=278&CRS=EPSG:4326&INTERPOLATION=nearest%20neighbor&Band=1,2,3&TIME=1980/2010

TIME=1999-12-31T14:30:30/2000-01-01T14:30:30

URL の例: http://server_name/arcgis/services/service_name/ImageServer/WCSServer?SERVICE=WCS&VERSION=1.0.0&REQUEST=GetCoverage&COVERAGE=1&FORMAT=GeoTIFF&BBOX=-180,-55.5,180,83.5&WIDTH=720&HEIGHT=278&CRS=EPSG:4326&INTERPOLATION=nearest%20neighbor&Band=1,2,3&TIME=1999-12-31T14:30:30/2000-01-01T14:30:30

9/15/2013