Python スクリプトの作成

Python ウィンドウは、コードを入力して直ちに実行するための場所です。一方、統合開発環境(IDE)を使用して、ディスク上に Python ファイル(「.py」拡張子付きファイル)を作成することもできます。これらのファイルはスクリプトと呼ばれるプログラムであり、オペレーティング システムのプロンプトから実行することも、あるいはスクリプトを実行するスクリプト ツールを作成して実行することもできます。スクリプトはテキスト ファイルであり、スクリプトを作成する場合は、メモ帳や Vi などの任意のテキスト エディタを使用できます。ただし、Python スクリプトを作成する場合、テキスト エディタを使用するのは選択肢として不適切です。代わりに、IDE を使用することを推奨します。記述するスクリプトが単一であっても複数であっても、Python IDE は開発期間を短縮化するので、強くお勧めします。

Python ウィンドウと同様、Python IDE にも対話形式のウィンドウが用意されていて、1 行の Python コードを実行でき、その結果のメッセージはウィンドウに表示されます。また、Python IDE には Python コードの入力、編集、構文チェック、およびデバッグに役立つ多くの機能が用意されています。Python の標準のインストール場所には、基本的な Python エディタ、検索機能付きの統合開発環境(IDLE)、およびシンボル デバッガが付属しています。

スクリプトの作成および実行時には、エラーの発生がなかなか避けられないものです。IDE は、プログラムを段階的に実行し、変数の検査、妥当性チェックを行い、式を評価できるデバッグ環境を提供します。

注意注意:

Python ウィンドウを使用してアイデアをテストし、小規模なワークフローを作成できます。これらのアイデアは Python スクリプトに保存することが可能です。また、IDE を使用して拡張、調整することもできます。

Python IDE

Python IDE には多くの選択肢があるため、どれが最適かは、使用するプラットフォーム(Windows または Linux)、特定の機能、またはコストによって異なります。IDE には、少なくとも次の機能が備わっているとよいでしょう。

IDE は多数ありますが、その中でも次のような Python IDE が一般的です。

PythonWin のインストール

PythonWin をインストールするには、Windows 用 Python エクステンション(Python for Windows extensions)プロジェクトからアクセスします。リンクを開いてから最新ビルドを選択し、使用している Python のインストールに合った 32 ビットまたは 64 ビットの Python 2.7 インストーラの実行可能ファイルを選択します。

ArcGIS for Desktop および ArcGIS Engine 製品は 32 ビットの Python 実行可能ファイルを使用し、ArcGIS for Server および ArcGIS for Desktop - Background Geoprocessing(64-bit)製品は 64 ビットの Python 実行可能ファイルを使用します。

どのバージョンの Python がインストールされているかを確かめるには、リリース ノートを調べるかまたは Python インタープリタ(または Python ウィンドウ)に次のように入力します。

import sys
print(sys.version)

これにより、2.7.5 (default, May 15 2013, 22:43:36) [MSC v.1500 32 bit (Intel)] のような 32 bit を含む文字列が返される場合、これは、32 ビット バージョンの Python です。また、Python 2.7.5 (default, May 15 2013, 22:44:16) [MSC v.1500 64 bit (AMD64)] のような 64 bit を含む文字列が返される場合は、64 ビット バージョンの Python です。

その他の Python リファレンス

このヘルプに記載されている情報は、Python 言語のリファレンスではありません。ジオプロセシング スクリプトの作成方法を示すための例と概念に関連して、Python の一部の構文と振舞いについて説明しています。

このヘルプに記載されている情報を補足するために、Python の適切な参考書をお読みになることを強くお勧めします。Python の初心者には、Learning Python(Mark Lutz および David Ascher 著、O’Reilly & Associates 刊)、および Core Python Programming(Wesley J. Chun 著、Prentice Hall 刊)の両資料がこの言語の入門書として最適で、扱っている範囲の広さも適度です。他にも Python とその特定用途についての書籍は数多くあり、新刊も次々と発表されているので、入手可能なものを調べてみてください。Python Web サイトには Python の詳細な資料がありますが、説明内容は簡略になっており開発者向けです。大規模なオンライン Python コミュニティが存在し、多数のオンライン リソースに Python ホーム ページからアクセスできます。

Python の初心者には、次に示す外部のチュートリアルをお勧めします。

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5/10/2014