Ripley の K 関数法(Multi-Distance Spatial Cluster Analysis(Ripley's K Function)) (空間統計解析)

ライセンス レベル:BasicStandardAdvanced

サマリ

フィーチャまたはフィーチャに関連付けられた値が、ある範囲の距離について統計的に有意なクラスタ化または分散を示すかどうかを決定します。

[Ripley の K 関数法(Multi-Distance Spatial Cluster Analysis(Ripleys K Function))] ツールの詳細

K 関数の図
ある範囲の距離についての空間クラスタ化と分散

使用法

構文

MultiDistanceSpatialClustering_stats (Input_Feature_Class, Output_Table, Number_of_Distance_Bands, {Compute_Confidence_Envelope}, {Display_Results_Graphically}, {Weight_Field}, {Beginning_Distance}, {Distance_Increment}, {Boundary_Correction_Method}, {Study_Area_Method}, {Study_Area_Feature_Class})
パラメータ説明データ タイプ
Input_Feature_Class

分析対象となるフィーチャクラスです。

Feature Layer
Output_Table

分析結果が書き込まれるテーブルです。

Table
Number_of_Distance_Bands

近傍サイズを増やしてデータセットのクラスタ化を分析する回数です。開始ポイントと増やすサイズは、それぞれ [開始距離] パラメータと [距離の増分] パラメータで指定します。

Long
Compute_Confidence_Envelope
(オプション)

信頼度エンベロープは、分析範囲にフィーチャ ポイント(またはフィーチャ値)をランダムに配置して計算されます。ランダムに配置するポイントまたは値の数は、フィーチャクラス内のポイントの数と等しくなります。ランダム配置の各組は「順列」と呼ばれ、この順列から信頼度エンベロープが作成されます。このパラメータでは、信頼度エンベロープを作成するときに使用する順列の数を指定できます。

  • 0_PERMUTATIONS_-_NO_CONFIDENCE_ENVELOPE信頼度エンベロープを作成しません。
  • 9_PERMUTATIONS9 組のポイントまたは値をランダムに配置します。
  • 99_PERMUTATIONS99 組のポイントまたは値をランダムに配置します。
  • 999_PERMUTATIONS999 組のポイントまたは値をランダムに配置します。
String
Display_Results_Graphically
(オプション)
  • NO_DISPLAY概要図は作成されません(デフォルト)。
  • DISPLAY_IT概要図をグラフ レイヤとして作成します。
Boolean
Weight_Field
(オプション)

各位置のフィーチャ数またはイベント数を表すウェイトが格納された数値フィールドです。

Field
Beginning_Distance
(オプション)

クラスタ分析を開始する距離で、ここを起点として距離が増やされます。このパラメータの値は、出力座標系の単位で入力する必要があります。

Double
Distance_Increment
(オプション)

繰り返し実行ごとに増やす距離です。分析で使用する距離は [開始距離] で指定した距離から始まり、[距離の増分] で指定した値だけ増やされます。このパラメータの値は、出力座標系の単位で入力する必要があります。

Double
Boundary_Correction_Method
(オプション)

分析範囲のエッジ近くにあるフィーチャの近傍数が実際よりも少なく推計されるのを補正する方法です。

  • NONEエッジ補正は適用されません。ただし、入力フィーチャクラスに分析範囲の境界の外側にくるポイントがすでにある場合、そのようなポイントは境界近くのフィーチャの近傍カウントに使用されます。
  • SIMULATE_OUTER_BOUNDARY_VALUESこの方法は、分析範囲の外側にあるポイントをシミュレートして、エッジ近くの近傍数が過小推計されないようにします。シミュレートしたポイントは、分析範囲の境界内にあるエッジ近くのポイントを「ミラー」したものです。
  • REDUCE_ANALYSIS_AREAこの方法は、分析範囲を縮小して、分析範囲の境界の外側にポイントが存在するようにします。分析範囲の外側にあるポイントは、近傍カウントを計算するときに使用されますが、クラスタ分析そのものでは使用されません。
  • RIPLEY'S_EDGE_CORRECTION_FORMULAポイント i の近傍にあるすべてのポイント (j) について、このメソッドは、分析範囲のエッジのほうが i に近いか、それとも j のほうが i に近いかを確認します。j のほうが近い場合、ポイント j に追加のウェイトがかけられます。このエッジ補正方法が適切なのは、分析範囲の形状が正方形または長方形の場合だけです。
String
Study_Area_Method
(オプション)

分析範囲として使用する領域を指定します。K 関数は、分析範囲のサイズの変更に対して敏感です。この値は慎重に選択する必要があります。

  • MINIMUM_ENCLOSING_RECTANGLEすべてのポイントを囲む可能な限り小さい長方形が使用されます。
  • USER_PROVIDED_STUDY_AREA_FEATURE_CLASS分析範囲を定義するフィーチャクラスを [分析範囲のフィーチャクラス] パラメータで指定します。
String
Study_Area_Feature_Class
(オプション)

入力フィーチャクラスを分析するエリアを定義するフィーチャクラスです。[分析範囲の指定方法] パラメータで [User-provided Study Area Feature Class] を選択した場合にだけ指定してください、

Feature Layer

コードのサンプル

Multi-DistanceSpatialClusterAnalysis(Ripley の K 関数法)の例(Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは Multi-DistanceSpatialClusterAnalysis(Ripley の K 関数法)ツールを使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\data"
arcpy.MultiDistanceSpatialClustering_stats("911Calls.shp","kFunResult.dbf", 11,
                                           "0_PERMUTATIONS_-_NO_CONFIDENCE_ENVELOPE",
                                           "NO_REPORT", "#", 1000, 200,"REDUCE_ANALYSIS_AREA",
                                           "MINIMUM_ENCLOSING_RECTANGLE", "#")
Multi-DistanceSpatialClusterAnalysis(Ripley の K 関数法)の例(スタンドアロン Python スクリプト)

次のスタンドアロン Python スクリプトは Multi-DistanceSpatialClusterAnalysis(Ripley の K 関数法)ツールを使用する方法を示しています。

# Use Ripley's K-Function to analyze the spatial distribution of 911
# calls in Portland Oregon 

# Import system modules
import arcpy

# Set the geoprocessor object property to overwrite existing outputs
arcpy.gp.overwriteOutput = True

# Local variables...
workspace = r"C:\Data"

try:
    # Set the current workspace (to avoid having to specify the full path to the feature classes each time)
    arcpy.env.workspace = workspace

    # Set Distance Band Parameters: Analyze clustering of 911 calls from
    # 1000 to 3000 feet by 200 foot increments
    numDistances = 11
    startDistance = 1000.0
    increment = 200.0

    # Process: Run K-Function...
    kFun = arcpy.MultiDistanceSpatialClustering_stats("911Calls.shp",
                        "kFunResult.dbf", numDistances,
                        "0_PERMUTATIONS_-_NO_CONFIDENCE_ENVELOPE", 
                        "NO_REPORT", "#", startDistance, increment,
                        "REDUCE_ANALYSIS_AREA",
                        "MINIMUM_ENCLOSING_RECTANGLE", "#")

except:
    # If an error occurred when running the tool, print out the error message.
    print arcpy.GetMessages()

環境

出力データの座標系

フィーチャ ジオメトリは、分析に先立って出力座標系に投影されます。そのため、[開始距離] および [距離の増分] パラメータで入力する値は、出力座標系で指定する値と一致する必要があります。すべての数学的演算は、出力座標系の空間参照に基づいて実行されます。

関連トピック

ライセンス情報

ArcGIS for Desktop Basic: ○
ArcGIS for Desktop Standard: ○
ArcGIS for Desktop Advanced: ○
5/10/2014