ラスタ データの環境設定

環境設定には、デフォルトのワークスペースや出力座標系などのパラメータに対する一般設定と、他のデータ タイプやアプリケーションに固有の設定が含まれます。環境設定は、使用しているアプリケーション(すべてのツールに適用される)、モデル(モデル内のすべてのプロセスに適用される)、またはモデル内の特定のプロセスの 3 つのレベルで設定することができます。これらは、ツールの使用を開始する前、またはツールのパラメータをセットアップするときに設定できます。

環境設定の詳細については、「ジオプロセシング環境の概要」をご参照ください。

ラスタ特有の環境設定

説明

出力範囲

スナップ対象ラスタ

スナップ ラスタを使用して、出力ラスタのセルの配置を既存のラスタに一致させることができます。範囲の左下隅をスナップ ラスタのセルの隅にスナップしてから、出力セル サイズを使用して右上隅を調整します。その結果、出力セル サイズがスナップ ラスタのセル サイズと同じである場合は、出力ラスタのセルがスナップ ラスタのセルに揃えて配置されます。

ラスタ解析

セル サイズ

出力セルサイズまたは解像度を指定することができます。デフォルト値を使用することもできます。解析結果のデフォルトのセル サイズ、または解像度は、ツールのすべての入力ラスタ データセットの最大セル サイズに設定されます。フィーチャクラスを入力として使用した場合のデフォルトの出力解像度は、フィーチャクラスの範囲の幅または高さ(どちらか短いほう)を 250 で割ったものになります。

マスク

マスクは、処理または関数の実行時に考慮される解析範囲内のセルを特定します。解析マスクを設定すると、選択したセルにのみ処理が実行され、その他のセルには NoData 値が割り当てられます。

ラスタ格納

ピラミッド

ピラミッドは、データセットを低解像度で表現したデータです。ピラミッドは、指定された解像度で必要なデータのみを取得することにより、ラスタ データセットの表示を高速化します。デフォルトでは、ピラミッドはラスタ データセットに対して作成されます。

圧縮の有無、使用されるリサンプリング方法など、ピラミッドのレベル数を制御するためのオプションが多数用意されています。

ラスタ統計情報

コントラスト ストレッチの適用やデータの分類など、ラスタ データセットで特定のタスクを実行するには、統計情報が必要です。統計情報は最初に必要になったときに計算されるため、まだ計算されていない場合は構築しなくてもかまいません。統計情報を必要とする特定の機能を使用する場合は、ラスタ データセットの統計情報を事前に計算しておくことをお勧めします。統計情報が存在する場合は標準偏差ストレッチが適用されるため、統計情報がすでに計算されているデータのデフォルト表示は、通常改善されます。スキップ ファクタを設定すると、ピクセルをスキップすることにより、統計情報の計算プロセスが高速化します。

圧縮

圧縮タイプは、ラスタ データをブロック単位で読み込む、または、保存するツールによって使用されます。データを圧縮する主な利点は、圧縮データに必要な格納領域が少ないことと、伝達する情報が少ないためにデータの表示時間が短縮されることです。

圧縮タイプの主な違いは、非可逆圧縮であるか、可逆圧縮であるかという点です。可逆圧縮ではすべてのラスタ セルの値が維持されます。非可逆圧縮の場合、圧縮後と圧縮解除の後に元のラスタ セル値が維持されないことがあります。

タイル サイズ

タイル サイズ設定は、ラスタ データセットをブロック単位で作成するツールで使用されます。これらのラスタ データセットは BLOB(Binary Large Object)データ タイプとして格納されます。タイル サイズ オプションでは、各 BLOB に格納されるピクセル数を制御することで、各 BLOB のサイズを制御することができます。この設定は、x(タイルの幅)および y(タイルの高さ)のピクセル数として指定されます。デフォルトのタイル サイズは 128 x 128 であり、ほとんどの場合は、この設定で十分です。タイル サイズが大きすぎる場合は、データにアクセスするたびに必要以上のデータを取得することになります。

ラスタ データの環境設定のリスト

関連トピック

5/10/2014