標高データの管理: パート 1: 標高データについて
標高データを管理および公開するワークフローを開始する前に、データについて最初に理解すべきことがたくさんあります。このワークフローは、3 つのパートに分かれています。最初のパートでは、標高データの概要について説明します。パート 2 では、データ管理計画と考慮すべき事項について説明します。パート 3 では、標高データを管理および公開するための手順について説明します。
地盤高とサーフェス標高
ほとんどのユーザをサポートするためには、地盤高とサーフェス標高という 2 つの基本的な標高の表現が必要です。地盤高は、地表またはデジタル標高モデル(DEM)と呼ばれることがあります。一方、サーフェス標高は一般に、地球とその上にある建物、樹冠、橋などによって定義されます。サーフェス標高は、デジタル サーフェス モデル(DSM)と呼ばれることがあります。また、ポイントから直接格納およびモデル化された DEM を指すために、デジタル テレイン モデル(DTM)という用語も使用されることがあります。
一般的に、DEM は航空写真のオルソ補正のために必要です。一方、DSM は可視領域の計算に使用されます。
4 番目の表現として、測深記録を付加した DEM があります。これは DEM の特殊な場合で、水流のコンピュータ モデルなどの水文モデルに使用するために、厳密な方法と品質検査に従って開発されています。このタイプの DEM は、多くの組織やアプリケーションでは利用されませんが、このワークフローの該当する場所で説明します。
水域の表現
標高モデルでは、水域はさまざまな表現を使用できます。表現方法は一般に、ユーザが求める内容によって変わります。代表的な選択肢は次のとおりです。
- 水域が平面 - 視覚化の目的では、すべての湖や海を通常の水位で表示します。場合によっては、水域は標高値ゼロに正規化されます。これは通常、オルソ補正で使用されます。
- 水面下を考慮 - 水文モデルでは、土木技師が水を除いた河川の地形図を知りたい場合があります。したがって、DEM には測深データが含まれます。
- 水は NoData(地面でないため)- 陸地の正確な計算が必要なアプリケーションで使用されます。
ほとんどのアプリケーションでは、最初の選択肢が適しています。
楕円体の高さと海抜高度
データ管理者が理解しておくべき別のデータ属性として、楕円体の高さと海抜高度があります。楕円体の高さは、地球の形を回転楕円体として近似した、理想化されたサーフェスに対する標高値です。楕円体の例としては WGS 84 が挙げられますが、さまざまな楕円体が使用されています。
楕円体は、表面が非常に滑らかで、(ジオイド モデルで定義される)局地的な海抜から非常に乖離する可能性があることを理解しておくことは大切です。最新の測位技術(衛星軌道位置と GPS、航空写真、LIDAR、地形測量レーダの多用、地上での調査など)は通常、参照楕円体に対してすべての計測を実行します。
海抜高度は、ジオイド モデル サーフェスに対する標高値です。ジオイドは、局所的な海抜に近くなります。ジオイドも、比較的滑らかな数学的サーフェスですが、重力の局所的な差異により、変動が楕円体よりはるかに大きくなります。従来の(衛星を使用しない)調査方法の場合、すべての計測はジオイド(局所的な海抜)に対して行われます。
- 楕円体の高さは通常、GPS データに基づくアプリケーションや衛星画像のオルソ補正に使用されます。一方、航空写真は、外部評定要素に使用される測地基準系に応じて、いずれかに使用できます。外部評定要素は、海抜高度(投影のコントロールが地上局のデータを使用して生成された場合)または楕円体(空中の GPS + IMU など)です。後者の場合、オルソ補正処理をサポートするために、楕円体の地表の高さが必要になります。
- 海抜高度は通常、調査、水文解析、農業、および土地管理に使用されます。
ほとんどの標高データセットは、海抜高度を報告するために処理されています。しかし、データ管理者はその違いを理解し、入力データから提供される内容を理解しておく必要があります。また、標高データを両方の形式で提供する必要性がある場合も多く、この場合は変換処理が必要です。
詳細については、http://www.ngs.noaa.gov/GEOID/PRESENTATIONS/2007_02_24_CCPS/Roman_A_PLSC2007notes.pdf をご参照ください。
ほとんどのシナリオでは、基本となる標高サービスは海抜高度用に設定し、楕円体の高さが必要な場合は(適切なジオイドを使用して)関数を適用して、楕円体の高さのサービスを計算することをお勧めします。ArcGIS でジオイド(EGM96)を使用して海抜高度から楕円体の高さに変換する方法については、「海抜高度から楕円体の高さへの変換」をご参照ください。
標高の計測値の精度
データの精度を定義するリモート センシング データとマッピングに関連してよく使用される値として、円形誤差と線形誤差の 2 つがあります。水平の空間精度は、指定した信頼度(%)におけるデータセットの水平座標の円形誤差です。垂直の空間精度は、標高の計測値など、指定した信頼度(%)におけるデータセットの垂直座標の線形誤差で定義されます。基本的に、精度は真の値からの確率分布で計測されます。信頼度 90% の精度とは、位置精度の 90% が報告された精度値以下であることを意味しています。
メタデータの中には、CE90 などの項目があります。これは、90% の円形誤差の計測値で、それに関連する値を持つ場合が多いことを表しています。一方、LE90 は 90% の線形誤差を表しています。また、垂直誤差の VE(垂直方向の線形誤差)もあるかもしれません。たとえば、SRTM データは VE90 = 16 m と報告されることがよくあります。これは、あるポイントにおいて(緯度、経度、高さの不正確さを考慮すると)、垂直の計測値の 10% が正しい垂直の計測値と比べて 16 m を超えて違う可能性があることを意味しています。
国内の地図規格は、1947 年から存在します。たとえば、「出版物において 1:20,000 より大きな縮尺の地図の場合、調査したポイントの 10% を超えて 1/30 インチより大きなエラーがあってはなりません。これら精度の制限は、記念碑、マーカー、道路の交差点など明確に定義されたポイントの位置に対して常に適用されます。」(アメリカ予算局、1947年)長い期間に渡って新しい規格が採用されてきました。最近では、連邦地理データ委員会(DGDC)が 1998 年に公開した規格があります。たとえば、95% の信頼度でフィーチャの 1 メートルの精度分類を報告するには、データの精度は 1 メートル以下である必要があります。これらの計測の主な違いは、規格が縮尺を使用した計測に基づいていないことです。また、CE90 から CE95 のように、計測がより正確になっていることにも注意してください。
参考文献:
- Federal Geographic Data Committee, "Part 2, Standards for Geodetic Networks, Geospatial Positioning Accuracy Standards", Federal Geographic Data Committee, Washington, D.C., FGDC-STD-007.2-1998, 1998.
- C.R. Greenwalt and M.E. Shultz, "Principles of Error Theory and Cartographic Applications", ACIC Technical Report No. 96, Aeronautical Chart and Information Center, St. Louis, 1968.(再販)
- U.S. Bureau of the Budget, "United States National Map Accuracy Standards", U.S. Bureau of the Budget, Washington, D.C., 1947.
データ ソース
データには基本的に 3 つの種類があります。
- パブリック データ(無料、通常は政府ソースから取得)
- 市販品を提供している地図ベンダから調達したデータ
- 組織内で作成した独自データ(社内ソースまたは地図サービス ベンダとの契約によって取得)
これらや他のデータ ソースによって、標高データがサービスやダウンロード可能なデータとしてインターネットで提供される場合があります。組織がそのサービスを使用することもできますが、関連するワークフローでは、データ管理者が社内のローカルに保存したデータを使用することを想定しています。
パブリック データ
パブリック ドメインの標高データのソースをいくつか次に示します。
- GTOPO は、解像度 30 秒角(約 1 キロメートル)のグローバルな標高データセットです。これは、http://www1.gsi.go.jp/geowww/globalmap-gsi/gtopo30/gtopo30.html からダウンロードできます。
- ETOPO は、陸地と海底の地形を統合した、地表の 1 分角のグローバルな起伏モデルです。これは、http://www.ngdc.noaa.gov/mgg/global/global.html からダウンロードできます。
- GMTED2010(Global Multiresolution Terrain Elevation Data 2010)は、USGS が提供する、3 つの解像度(約 1,000、500、250 メートル)の製品群です。詳細については、http://pubs.usgs.gov/of/2011/1073 をご参照ください。
- SRTM(Shuttle Radar Topography Mission)は、スペース シャトルから取得したほぼ地球規模の標高データで、地球のほぼ完全な高解像度のデジタル地形図データセットを生成しています。これは、http://srtm.usgs.gov/index.php から入手できます。
- Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer(ASTER)は、NASA の Terra 衛星の機器で、このセンサからのステレオ画像を処理し、緯度 83N ~ 83S の間を 30 メートル間隔で、ほぼ地球規模のデジタル標高モデルを生成しています。これは、http://asterweb.jpl.nasa.gov/gdem.asp から入手できます。
- National Elevation Dataset(NED)は、アメリカの USGS によって作成されました。NED データは、アメリカ国内について 1 秒角、1/3 秒角、および 1/9 秒角(特定エリアのみ)の解像度で入手できます。詳細については、http://ned.usgs.gov/ をご参照ください。
- EGM96 および EGM2008 などのジオイド モデル。(ArcGIS に組み込まれたジオイドは、EGM96 の近似です)。
- Esri の World Elevation Services は、マルチ解像度、マルチソースの標高データ、標高データ製品、関連アプリケーション、および追加サービスのグローバルなコレクションへのオンライン アクセスを提供します。World Elevation Services は、ArcGIS Beta Community グループからアクセスできます。
組織のデータ
標高データの 3 番目のソースは、組織内で作成したデータです。これは、地上の調査員や写真測量や LIDAR 等のテクノロジなど、自社で調達できる能力を使用して社内で作成します。または、組織が専用の契約を結んでデータを取得する場合もあります。
データ ソースとしてのシステムの種類
データ管理者は、「組織がどこから標高データを取得するか」の他にも、標高データを提供するセンサ システムやテクノロジの種類を理解することが大切です。テクノロジの詳細な説明はここではしませんが、標高データを使用する組織は、写真測量やレーダ、LIDAR など、航空機または衛星プラットフォームのテレイン マッピングの現在のテクノロジに関して、基本的内容を理解する必要があります。
写真測量
写真測量の概要については、www.geodetic.com をご覧ください。データ管理者が写真測量について理解すべき重要な概念は次のとおりです。
- 写真測量は、ステレオ航空写真に含まれるエリアの標高モデルを作成するために使用できます。
- 標高データがあれば、画像データ補正を実行するための写真測量処理への入力として、それを利用することもできます。
- 画像では地表を観測できない森林地帯では、結果の標高モデルは、樹冠の最上部(DSM)を表すか、地表の DEM が唯一の評価サーフェスとなります。
航空機 LIDAR
LIDAR の概要については、「LIDAR とは」をご参照ください。
データ管理者が LIDAR データについて理解すべき重要な概念は次のとおりです。
- LIDAR は、衛星、航空機、モバイルまたは固定地上プラットフォームなど、さまざまなプラットフォームから収集できます。
- 地形図の作成の場合、航空機 LIDAR が最も一般的です。
- 地上 LIDAR システムは、都市、建物(外部と内部)、その他構造物の 3D データ ポイントを取得するための、より一般的な方法になっています(地上 LIDAR データは通常、標高ワークフローには該当しませんが、これは時間の経過とともに変化する可能性があります)。
- 水深図の作成には、専門的な LIDAR システムも使用されます(以下を参照)。
- LIDAR は、ポイントの集団として格納されている 3D データで、元々グリッド化されていません。これは多くの場合、ラスタ サーフェス(DEM または DSM)を作成するために処理されます。
- LIDAR はアクティブ センシング システムです。処理に日差しは関係ありません。ただし、最新の LIDAR システムの多くには、同時に画像を撮影するためのデジタル カメラ システムが組み込まれています。カメラの性質上、夜間のデータは提供されません。
- LIDAR は、DSM および DEM の標高データを取得するためにおそらく最も成功したテクノロジです。LIDAR 信号は樹冠を貫通できませんが、高解像度のスキャン レーザーでは、ビームが樹冠のギャップを通過できたときにリターンの一部を取得することができ、結果として地表の DEM について比較的優れた表現を収集できます。
- LIDAR 信号は樹冠を貫通できませんが、高解像度のスキャン レーザーでは、ビームが樹冠のギャップを通過できたときにリターンの一部を取得することができ、結果として地表の DEM について比較的優れた表現を収集できます。
- LAS ファイルとして保存されている LIDAR データは、モザイク データセットに追加するためにラスタ サーフェスに変換する必要はありません。LAS ファイルはモザイク データセットに直接追加できます。
- 林業分野における ArcGIS 10 での LIDAR 解析に関する詳細を説明したホワイト ペーパー(PDF)。
レーダとレーダ測量
レーダ テレイン マッピングの概要については、http://www.intermap.com をご覧ください。
データ管理者がテレイン マッピングについて理解すべき重要な概念は次のとおりです。
- レーダ マッピング システムはアクティブ(航空写真とは異なり、日差しは必要ありません)で、波長は雲を貫通できます。このため、レーダは熱帯気候に有効で、長時間の処理(早朝、深夜、未明)にも有効です。
- レーダで使用される長い波長には、その性質上、他の電磁周波数と比較していくつかの制限があります。たとえば、レーダ データの水平および垂直精度は通常メートルまたはデシメートルで計測されます。それに対して、LIDAR などの波長の短い光学システムはセンチメートルで計測されます。
- 波長によっては、植生を一部貫通するレーダ システムもあります(ただし、精度は低くなります)。一方、高精度で植生は貫通できないレーダ システムもあります(そのため、デジタル サーフェス モデルは作成できますが、森林地帯ではデジタル標高モデルを作成するのは困難です)。
- レーダの生データは、ArcGIS で使用できない標高データを作成するために特殊な処理が必要です。
ソナー
湖や海の水面下におけるジオメトリの水深図を作成する場合、ソナーは一般的なテクノロジです。背景情報については、http://en.wikipedia.org/wiki/Bathymetry をご参照ください。
データ管理者がソナーを使用したテレイン マッピングについて理解すべき重要な概念は次のとおりです。
- ソナー システムの水平解像度と垂直精度は、同等の陸上調査と比べて低くなります。
- 測深データの終了する場所と地上の標高データセットが開始する場所との間には、多くの場合、海岸線に沿ってギャップが存在します。この湖/海岸線のリージョンには、NoData のギャップを避けるために特殊な処理が必要な場合があります。
航空機 LIDAR も、水深図の作成に使用できます。詳細については、http://gcmd.nasa.gov/records/GCMD_USACE_SHOALS.html をご参照ください。
データ構造
浮動小数点と整数データ
標高データは、ポイント サンプルに基づいており、サンプルの欠けた標高エリアを評価するために、内挿法がしばしば必要です。標高値は通常、浮動小数点形式で保存されますが、一部の小さな縮尺データ(SRTM など)は整数形式で保存されます。データ管理者は、データ タイプを理解する必要があります。
ほとんどの場合、解析または視覚化プロダクトの結果は、整数形式の画像として配信できます。それに対して、標高データ値を利用するユーザやアプリケーションは、浮動小数点データを必要とします(詳細については、パート 2 の説明をご参照ください)。
整数データを(適切な場合に)使用することの利点
- データ ボリュームの削減(サンプルあたり 8 または 16 ビットに対して、浮動小数点の場合は 32 ビット)
- 圧縮が簡単(高い圧縮率での高速処理)
ただし、整数の標高値を使用する場合、(陰影起伏など)一部のプロダクトでは値の丸め処理によってステップ(段差)が現れることがあるという欠点もあるので注意してください。以下の例は、陰影起伏プロダクトで段差のある SRTM データで表されたリージョンを示しています。
一部のデータはタイルで提供されます。データのタイル処理の方法を制御できる場合、タイル間に少なくとも 1 ピクセルのオーバーラップを作ることをお勧めします。
代表的な形式
ラスタ標高データを最も効率的に格納および提供するため、Esri は、LZW 圧縮を使用した、タイル化された 32 ビット浮動小数点の TIFF 形式を使用することを推奨します。この形式は、使用と保守が最も簡単なだけでなく、総合的なパフォーマンスでも最も優れています。
使用されるその他の形式は次のとおりです。
- Esri Grid - Esri ソフトウェアで標高データを格納するための伝統的な形式です。ただし、サーバ環境のパフォーマンスを向上するために、データ管理者はこの形式のデータを TIFF に変換することを検討してください。
- FLT(浮動小数点バイナリ形式)- 32 ビット浮動小数点の TIFF ファイルに似ていますが、ヘッダーがありません。これは、タイル化された形式ではなく、小さな範囲にのみお勧めします。
- ASCII DEM - これは、単純な ASCII データ ファイルで、通常のラスタ構造または不規則なグリッド データの場合があります。後者の場合、ファイルでは X、Y、Z の値が明示的にリストされています。これは、格納、読み取り、書き込みには非効率ですが、ユニバーサルな格納形式です。パフォーマンスを向上させるために、このデータは TIFF に変換することを強くお勧めします。
- ERDAS の IMG - 標高データは、ArcGIS がサポートする IMG 形式で格納されます。
- BAG(Bathymetry Attributed Grid)- この形式は、測深データに使用され、ArcGIS 10 では一部サポートされています。ソフトウェアは、ラスタ標高データを適切に読み取りますが、(ゴールデン ポイントなど)形式のすべてのコンポーネントは完全にはサポートしていません。この形式の仕様の詳細については、http://www.ngdc.noaa.gov/mgg/bathymetry/noshdb/ons_fsd.pdf をご参照ください。
- DTED(Digital Terrain Elevation Data)- これは、NGA(National Geospatial Intelligence Agency)が定義した、標高データの解像度と精度について特別な規格を持つ形式の仕様です。DTED 形式のデータは、通常は適切に実行されます。そのため、変換は必要ありません。詳細については、National Geospatial-Intelligence Agency の Web サイトをご参照ください。
- Esri テレイン データセット - ジオデータベースにフィーチャとして格納されたデータから構築される、マルチ解像度を持った TIN ベースのサーフェスです。テレイン データセットは一般に、LIDAR、ソナー、および写真測量標高点ソースから作成されます。テレインは、それらの構築に使用されたフィーチャとともに、ジオデータベースのフィーチャ データセットに格納されます。テレインはラスタ データセットに変換する必要があります。TIFF をお勧めします。詳細については、「テレイン データセットとは」をご参照ください。
- HRE(High Resolution Elevation) - これは、高解像度の標高データを格納するための比較的新しい形式です。HRE は、NGA(National Geospatial-Intelligence Agency)および NSG(National System for Geospatial Intelligence)のさまざまなパートナーおよびメンバー、および NSG には属さない顧客が、標準化されたデータ プロダクトにアクセスし、活用するための形式として開発されました。HRE データは現在の非標準 HRTE/HRTI(High Resolution Terrain Elevation/Information)プロダクトに取って代わります。また、DTED レベル 3 〜 6 と呼ばれている一連の非標準プロダクトにも取って代わります。
- LAS 形式の LIDAR データ - この形式は 3 次元のポイントの集団データをサポートするもので、ASPRS(American Society for Photogrammetry and Remote Sensing)によって設計されています。モザイク データセットで直接、または LAS データセットを作成することによってサポートできます。
不規則な標高データ
一般的に、標高データはラスタ形式で格納されますが、データ管理者は不規則なセル ベース以外の形式で格納されたデータに注意する必要があります。1 つの例が TIN(不規則三角形網)です。この不規則な形式は、元々のデータ(3D での正確な標高ポイントなど)を保持するため、特に独自の標高データを収集および保守する組織の場合に、標高データを格納するためによく使用されます。別の形式としては、テレイン データセット(前述)があります。これは、TIN として視覚化できます。詳細については、「ArcGIS でのテレイン データセットの表示」をご参照ください。