Java を使用したカスタム アイデンティティ ストアの設定

カスタム アイデンティティ ストアのユーザとロールによって ArcGIS Server のセキュリティを強化できます。そのために、ArcGIS Server は Java インタフェースを提供しており、このインタフェースを拡張してユーザとロールの管理機能を定義できます。この機能により、Java 経由でアクセスできる任意のカスタム アイデンティティ ストアを使用して ArcGIS Server のセキュリティを構成できます。たとえば、リレーショナル データベース システムを、データベースの JDBC(Java Database Connectivity)API を通じてカスタム アイデンティティ ストアとして使用します。

Java を使用してカスタム アイデンティティ ストアを構成するには、次の手順に従います。

手順:
  1. Java 開発環境を設定します。
  2. アイデンティティ ストアを Java に実装します。
  3. カスタム アイデンティティ ストアを ArcGIS Server に導入します。
  4. カスタム アイデンティティ ストアを使用するように ArcGIS Server を構成します。

Java 開発環境の設定

手順:
  1. ArcGIS Server を開発環境にインストールします。
  2. 新規の Java プロジェクトを適切な Java IDE に作成します。
  3. 次の Java ライブラリをプロジェクトのビルド パスに追加します。
    1. <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\arcgis-admin.jar
    2. <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\arcgis-common.jar
  4. 次のインタフェースを実装する新しい Java クラスを作成します。
    1. com.esri.arcgis.discovery.admin.security.UserStore
    2. com.esri.arcgis.discovery.admin.security.RoleStore
    注意注意:

    Java のドキュメントについては、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\help\samples\java\javadoc\index.html をご参照ください。

アイデンティティ ストアの Java への実装

UserStore および RoleStore インタフェースのメソッドを実装します。サンプル実装については、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\help\samples\java\CustomFileStore\ をご参照ください。

カスタム アイデンティティ ストアの ArcGIS Server への導入

手順:
  1. カスタム アイデンティティ ストアの実装を *.jar ファイルにまとめます。
  2. ArcGIS Server プロセスを停止します。
  3. カスタム アイデンティティ ストア *.jar ファイルおよびその他の追加 Java ライブラリを <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>\framework\lib\server\ フォルダに配置します。
  4. ArcGIS Server プロセスを起動します。

カスタム アイデンティティ ストアを使用するように ArcGIS Server を構成

手順:
  1. ArcGIS Sever Administrator Directory を開いて、ログインします。
  2. [security] [config] [updateIdentityStore] の順にクリックします。
  3. User Store の構成を JSON 形式で入力します。構文は次のようになります。

    {
    	"type": "JAVA",
    	"class": "Fully qualified Java User Store class name",
    	"properties": {
    		"Property One": "value",
       ....
    		"Property X": "value"
    	}
    }
    

    タイプとクラス パラメータは必須です。個々のストア プロパティはオプションであり、カスタム アイデンティティ ストアの実装に依存します。たとえば、必須パラメータが実装にハードコーディングされている場合は、プロパティを指定する必要はありません。

    {
    	"type": "JAVA",
    	"class": "Fully qualified Java User Store class name",
    	"properties": {}
    }
    

  4. Role Store の構成を JSON 形式で入力します。構文は次のようになります。

    {
    	"type": "JAVA",
    	"class": "Fully qualified Java Role Store class name",
    	"properties": {
    		"Property One": "value",
       ....
    		"Property X": "value"
    	}
    }
    

  5. [update] をクリックして構成を保存します。
5/20/2014