ArcGIS での MGRS のサポート

MGRS（Military Grid Reference System）は、地表上の場所を定義するために、軍の内部で広く使用されています。ArcGIS における MGRS のサポートは、主に次の方法で提供されています。

• ArcGIS にインストールされた MGRS ロケータ。ロケータを入力として受け取ることができるツールまたはジオプロセシング ツールは、いずれも MGRS ロケータを使用できます。
• [個別属性] ツールや [XY 位置へ移動] ツールなどの、さまざまなツールに配置されている [単位] ボタン（[単位] ボタンは、ユーザが座標を入力する際の単位を制御します。MGRS の単位を選択することで、座標を MGRS 形式で入力できます）。
• データ フレームの表示単位ドロップダウン リスト。以下の手順で説明するように MGRS を選択する場合、ArcMap はステータス バーに、マップ表示エリアでのカーソルの移動に合わせて MGRS 単位の座標を表示します。
  1. ArcMap のコンテンツ ウィンドウで、[レイヤ] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  2. [データ フレーム プロパティ] ダイアログ ボックスで、[一般] タブをクリックします。
  3. [単位] エリアで、[表示] の横にある下向き矢印をクリックします。[MGRS] を選択します（リストの下方にあります）。
  4. [OK] をクリックしてダイアログ ボックスを閉じます。

注意:

東距および北距の値は、常に桁数を同じにしてください。たとえば、東距を 3 桁で指定した場合は、北距も 3 桁で指定する必要があります。

次に、MGRS をサポートするツールとジオプロセシング ツールを機能ごとに示します。

マップ ナビゲーション

次の表に、MGRS をサポートし、マップ上の移動とマップ内での場所の特定や検索を実行できるツールを示します。

名前	場所	機能
[個別属性] ツール	[ツール] ツールバー	クリックしたジオグラフィック フィーチャの個別属性を表示します。
[検索] ツール	[ツール] ツールバー	マップ内のフィーチャを検索します。
[XY へ移動] ツール	[ツール] ツールバー	入力した X、Y 座標位置へ移動します。
[住所入力] テキスト ボックス	[ジオコーディング] ツールバー	住所を 1 行形式で入力して場所を検索することができます。
[住所インスペクタ] ツール	[ジオコーディング] ツールバー	マップ上のポイント位置をクリックしたときに、マップ上にその住所を表示します。
座標表示	データ フレームのプロパティで設定	ArcMap のステータス バーに座標を表示します。

フィーチャの作成

次の表に、MGRS を使用して、自動操作（たとえば、ジオプロセシング ツールの使用）またはマップへのフィーチャの描画により、フィーチャを作成する方法を示します。

名前	場所	機能
編集ツール	[編集] および [高度な編集] ツールバー	入力座標の単位を選択できる編集ツールは、いずれも MGRS をサポートします。たとえば、これらのツールには [XY 値の入力] ツールや [測地フィーチャの作図] ツールがあります。
[住所のジオコーディング] ツール	[ジオコーディング] ツールバー	場所のテーブルをジオコーディングし、結果をマップに表示します。
住所のジオコーディング（Geocode Addresses）	[ジオコーディング ツール] ツールボックス	場所のテーブルをジオコーディングします。
リバース ジオコード（Reverse Geocode）	[ジオコーディング ツール] ツールボックス	フィーチャクラスのポイント位置から場所を生成します。
座標表記の変換（Convert_Coordinate_Notation）	[データ管理] ツールボックス	入力テーブルの座標表記を、新しいポイント フィーチャクラスの新しいフィールドに変換します。