ライン シンボルの作成
ライン シンボルは、輸送網、上下水道システム、境界線、ゾーン、およびその他の接続されたネットワークなどの線形データを描画するために使用されます。ラインは、ポリゴン、ポイント、ラベルなどの他のフィーチャの輪郭を示すためにも使用されます。グラフィックスとしてのラインは、外枠線、矢印やその他のアノテーションの引出し線、およびフリーハンド ドローイングに使用することができます。任意のライン シンボル タイプのいくつものレイヤを組み合わせて、1 つのライン シンボルにすることができます。たとえば、マーカー ラインとシンプル ラインを組み合わせることで、実線に沿ってマーカーの繰り返しパターンを配置したものを描画することができます。
ライン シンボルの種類
標準のライン タイプは 4 つあります。
- シンプル: シンプルで描画が高速な実線、または定義済みのパターンを持つ 1 ピクセル幅の線。
- カートグラフィック: 繰り返しの破線パターン、ライン ジョイン、ライン キャップを制御するプロパティを持つライン シンボル。このシンボルはジオメトリからオフセット描画することができ、ライン沿いまたはラインの端点に、マーカー シンボルなどのライン装飾を施すこともできます。
- ハッシュ: 繰り返しのライン シンボル セグメントから作成されるライン シンボル。デフォルトでは、ハッシュはジオメトリに垂直に描画されますが、どの角度でも描画できます。
- マーカー: ジオメトリに沿って描画されるマーカーの繰り返しパターンで構成されるライン シンボル。
- ピクチャ: ラインの長さに沿った PNG(*.png)、GIF(*.gif)、JPEG(*.jpg、*.jpeg)、Windows ビットマップ(*.bmp)、または Windows 拡張メタファイル(*.emf)グラフィックスの連続したタイル表示。ピクチャ ライン シンボルを使用すると、描画とエクスポートにかかる時間が大幅に増大し、しかも一般的に、見た目のよい結果が得られません。他のいずれかのライン シンボル タイプを代わりに使用することが推奨されます。
ライン シンボルの描画パフォーマンスの向上
ライン シンボルが複雑になるほど、描画やエクスポートのパフォーマンスが低下する可能性が高くなります。もちろん、描画パフォーマンスは、適切なカートグラフィック表現や伝達のために必要な描画の詳細度とバランスをとる必要があります。シンプル ライン シンボルは最も高速に描画できますが、表示オプションは制限されています。構造が非常に複雑なカートグラフィック ライン シンボルは、描画速度も遅くなります。複数レイヤ、パターン テンプレート、オフセット、極端に幅の広いラインなどは、描画時間を増やす要因となります。
さらに、シンボル タイプを組み合わせてマルチレイヤ シンボルを作成した場合も、パフォーマンスが低下します。これは、レイヤ タイプごとにデータセットのレンダリングを実行しなければならないためです。たとえば、基本的な鉄道スタイルのライン シンボルで行われるように、カートグラフィックとハッシュ ライン シンボルを組み合わせると、データはカートグラフィック シンボルに対して一度描画され、ハッシュ シンボルに対して再度描画されます。
ESRI_Optimized スタイルに含まれるシンボルは、パフォーマンスの向上を目的に設計されているのと同時に、デフォルト Esri スタイル内のシンボルに近い外観を維持しています。ESRI_Optimized スタイルのライン シンボルは、パフォーマンス向上のためにレイヤを減らして幅を狭くしてあります。
一般的なライン シンボルの例
シンボルの作成例: | 使用するライン シンボル プロパティ: | |
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シンプルな道路二条線 |
ヒント: 塗りつぶしレイヤの下に 1 つの幅の広いシンボル レイヤとして二条線を描画した方が、2 本のオフセットされた平行線よりも、交差部分や鋭角な部分の表示がうまくいきます。 | |
マルチレーンの道路二条線 |
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破線の鉄道シンボル |
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ハッチの鉄道シンボル |
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方向矢印のライン シンボル |
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自転車道路シンボル |
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