到達圏の生成(Generate Service Areas) (Network Analyst)

ライセンス レベル:BasicStandardAdvanced

サマリ

到達圏ネットワーク解析レイヤの作成、解析プロパティの設定、および解析の実行を行います。このツールは、Web 上の到達圏ジオプロセシング サービスのセットアップに最適です。ネットワーク到達圏とは、1 つ以上の施設から特定の距離または移動時間の範囲内にあるアクセス可能なすべての道路が含まれた領域です。

一般的に、到達圏はアクセシビリティの視覚化と評価に使用されます。たとえば、食料品店の周囲に 3 分間の走行時間ポリゴンを作成すると、その食料品店に 3 分以内に到着できる、その食料品店で買い物する可能性の高い住民を判断できます。

注意注意:

[到達圏の生成(Generate Service Areas)] ツールと [到達圏レイヤの作成(Make Service Area Layer)] ツールは類似していますが、それぞれ異なる目的で設計されています。ジオプロセシング サービスをセットアップする場合、[到達圏の生成(Generate Service Areas)] ツールを使用すると、セットアップ プロセスが簡単になります。そうでない場合は、[到達圏レイヤの作成(Make Service Area Layer)] を使用します。到達圏ラインを生成する必要がある場合にも、[到達圏レイヤの作成(Make Service Area Layer)] を使用します。ラインを生成するオプションは、[到達圏の生成(Generate Service Areas)] では提供されません。

[到達圏の生成(Generate Service Areas)] を使用して到達圏ジオプロセシング サービスを作成する場合、1 つのツールをセットアップするだけで済みます。このツールをサービスとして直接公開することができます。これに対して、[到達圏レイヤの作成(Make Service Area Layer)] を使用して到達圏ジオプロセシング サービスを作成するには、モデルを作成し、それをさまざまな他のツールに正しく接続して公開する必要があります。チュートリアル データを使用した走行時間ポリゴン サービスの設定方法については、「ジオプロセシング サービスの例: 走行時間ポリゴン」をご参照ください。検討すべきもう 1 つのオプションは、ArcGIS Online の到達圏の生成サービスです。これは ArcMap 内でジオプロセシング ツールのように動作するサービスですが、その他のアプリケーションからアクセスでき、世界の高品質な道路データが多数含まれています。

使用法

構文

GenerateServiceAreas_na (Facilities, Break_Values, Break_Units, Network_Dataset, Service_Areas, {Travel_Direction}, {Time_of_Day}, {UTurn_Policy}, {Point_Barriers}, {Line_Barriers}, {Polygon_Barriers}, {Time_Attribute}, {Time_Attribute_Units}, {Distance_Attribute}, {Distance_Attribute_Units}, {Use_Hierarchy_in_Analysis}, {Restrictions}, {Attribute_Parameter_Values}, {Maximum_Snap_Tolerance}, {Exclude_Restricted_Portions_of_the_Network}, {Feature_Locator_WHERE_Clause}, {Polygons_for_Multiple_Facilities}, {Polygon_Overlap_Type}, {Detailed_Polygons}, {Polygon_Trim_Distance}, {Polygon_Simplification_Tolerance}, {Maximum_Facilities}, {Maximum_Number_of_Breaks}, {Maximum_Features_Affected_by_Point_Barriers}, {Maximum_Features_Affected_by_Line_Barriers}, {Maximum_Features_Affected_by_Polygon_Barriers}, {Maximum_Break_Time_Value}, {Maximum_Break_Distance_Value}, {Force_Hierarchy_beyond_Break_Time_Value}, {Force_Hierarchy_beyond_Break_Distance_Value}, {Save_Output_Network_Analysis_Layer}, {Time_Zone_for_Time_of_Day})
パラメータ説明データ タイプ
Facilities

到達圏を作成する対象施設。

施設フィーチャ セットには次の 3 つの属性があります。

ObjectID:

システムで管理される ID フィールド。

Shape:

ネットワーク解析オブジェクトの地理的な位置を示すジオメトリ フィールド。

Name:

施設の名前です。名前が空、空白、または無効な場合は、解析の実行時に名前が自動的に生成されます。

Feature Set
Break_Values

各施設について作成する到達圏ポリゴンのサイズと数を指定します。単位は、[ブレークの単位] の値によって決まります。

[到達圏の生成(Generate Service Areas)] ツールを実行すると、次のパラメータは互いに影響して新しい値が定義されます。[ブレーク値][ブレークの単位]、および [時間属性] または [距離属性] のいずれかです。[ブレーク値] パラメータと [ブレークの単位] パラメータによって、対象となる 1 つ以上の施設の周囲に広がる到達圏の距離または長さが定義されます。[時間属性] パラメータと [距離属性] パラメータは、それぞれ 1 つずつネットワーク コスト属性を定義します。ただし、使用されるのはこれら 2 つのコスト属性のうちの 1 つだけで、解析には、[ブレークの単位] の値に対応する属性が選択されます。つまり、秒や分といった時間ベースの [ブレークの単位] の値を指定した場合、解析には、[時間属性] パラメータで定義されたコスト属性が使用されます。キロメートルやマイルといった距離ベースの [ブレークの単位] の値を指定した場合、解析には [距離属性] パラメータで定義されたコスト属性が使用されます。

ポリゴンのブレークを複数設定して、各施設について同心状の到達圏を生成することもできます。たとえば、各施設について 2 マイル、3 マイル、および 5 マイルの到達圏を設定する場合は、「2 3 5」と、各値を半角スペースで区切りながら入力します。[ブレークの単位] にマイルを設定し、[距離属性] パラメータについて距離ベースのネットワーク属性を選択していることを確認します。

String
Break_Units

[ブレーク値] パラメータの単位。

  • メートル
  • キロメートル
  • フィート
  • ヤード
  • マイル
  • 海里マイル
  • 時間

[到達圏の生成(Generate Service Areas)] ツールは、ここで指定した単位が時間または距離のどちらに基づいているかに応じて、[時間属性] または [距離属性] のどちらに指定されたネットワーク コスト属性を使用するかを選択します。

対応する時間または距離のコスト属性の単位と [ブレークの単位] の値が異なる場合は、ツールによって必要な単位変換が実行されます。

String
Network_Dataset

解析が実行されるネットワーク データセット。ほとんどの場合、ネットワーク データセットは道路ネットワークを表しますが、他の種類の交通ネットワークを表すこともあります。ネットワーク データセットには、少なくとも 1 つの時間ベースと 1 つの距離ベースのコスト属性が必要です。

Network Dataset Layer
Service_Areas

出力ワークスペースおよび出力フィーチャ名。このワークスペースはすでに存在している必要があります。デフォルトの出力ワークスペースは in_memory です。

Feature Class
Travel_Direction
(オプション)

到達圏ポリゴンの作成に使用する移動方向を施設に向かう方向または施設から離れる方向のどちらにするか選択します。

  • TRAVEL_FROM施設から離れる方向に到達圏が作成されます。
  • TRAVEL_TO施設に向かう方向に到達圏が作成されます。

道路の両側でインピーダンスが異なる場合や、一方通行の道路がある場合には、移動方向によってポリゴンの形状が違ってくることがあります。方向は、到達圏解析の目的に応じて選択する必要があります。たとえば宅配ピザの到達圏であれば、施設から離れる方向に作成し、病院の到達圏であれば、病院への移動時間が患者にとって重要であることを踏まえ、施設に向かう方向に作成すべきでしょう。

String
Time_of_Day
(オプション)

施設からの出発時間または施設への到着時間。この値の解釈は、移動方向が施設への到着である場合と施設からの出発である場合で異なります。

  • [移動方向] に TRAVEL_FROM を設定している場合は、出発時間を示します。
  • [移動方向] に TRAVEL_TO を設定している場合は、到着時間を示します。

このパラメータを有効にするためには、ネットワーク データセットに交通量データを含める必要があります。

同じ解析を [時刻] の値を変えて繰り返し実行します。これにより、時間の経過に伴う施設の到着時間の変化を確認できます。たとえば、消防署から 5 分間の到達圏は、早朝には大きくなり、混雑する朝の時間帯は縮小し、朝の遅い時間帯には拡大するなど、1 日を通して変化します。

Date
UTurn_Policy
(オプション)

ジャンクションでの U ターン ポリシーU ターンを許可するということは、解析においてジャンクションで方向転換し、同じ道路を引き返すことができるということを意味します。 ジャンクションが道路の交差と行き止まりを表すことを前提に、さまざまな車両が、一部のジャンクションでは方向転換でき、他のジャンクションでは方向転換できない、というように設定できます。これは、ジャンクションが交差と行き止まりのどちらを表すかによって変わります。これに対応するには、ジャンクションに接続するエッジの数(ジャンクションでのノードへの接続数)によって、暗黙的に U ターン ポリシーを指定します。以下では、このパラメータで選択できる値と、ジャンクションので接続におけるそれぞれの意味について示します。

  • ALLOW_UTURNS(U ターンを許可)任意の数の接続されたエッジを持つジャンクションで U ターンを許可します。これがデフォルト値です。
  • NO_UTURNS(U ターンを規制)ジャンクションの接続にかかわらず、すべてのジャンクションで U ターンを禁止します。ただし、この設定が選択されている場合でも、ネットワーク ロケーションでは U ターンが許可されます。同様に、個々のネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティで U ターンを禁止するように設定できます。
  • ALLOW_DEAD_ENDS_ONLY(行き止まりのみ許可)1 つの隣接エッジを持つジャンクション(行き止まり)を除くすべてのジャンクションでの U ターンを禁止します。
  • ALLOW_DEAD_ENDS_AND_INTERSECTIONS_ONLY(行き止まりと交差点のみ許可)2 つの隣接するエッジが接するジャンクションでの U ターンを禁止します。ただし、交差点(3 つ以上の隣接エッジを持つジャンクション)および行き止まり(1 つの隣接エッジを持つジャンクション)では U ターンを許可します。ネットワークには、道路セグメントの中間に無関係のジャンクションが存在する場合があります。このオプションは、これらの場所で車両が U ターンすることを防ぎます。
ヒントヒント:

U ターン ポリシーをさらに正確に定義する必要がある場合、グローバル ターン遅延エバリュエータをネットワーク コスト属性に追加するか、すでに存在する場合はそれを調整することを検討してください。その際、逆ターンの設定には特に注意が必要です。また、ネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティの設定についても調べてください。

String
Point_Barriers
(オプション)

ポイント バリアを指定します。ポイント バリアは、通行不可と追加コストの 2 種類に分かれています。これらは、一時的にネットワーク上のポイントの通行を規制したり、ポイントにインピーダンスを追加したりします。ポイント バリアはフィーチャ セットで定義されます。ポイント フィーチャに指定した属性値によって、ポイント バリアが通行不可バリアなのか、追加コスト バリアなのかが決まります。属性テーブルの各フィールドとその説明を以下に示します。

ObjectID:

システムで管理される ID フィールド。

Shape:

ネットワーク解析オブジェクトの地理的な位置を示すジオメトリ フィールド。

Name:

バリアの名前。

BarrierType:

バリアの通過を完全に規制するのか、バリアを通過する際のコストを追加するのかを指定します。次の 2 つのオプションがあります。

  • 通行不可(0): バリアを通過できません。これがデフォルト値です。
  • 追加コスト(2): バリアを通過するたびに、[Additional_Time] フィールドと [AdditionalDistance] フィールドで指定した値だけネットワーク コストが加算されます。

[Restriction](通過不可)の場合は「0」を、[Added Cost](追加コスト)の場合は「2」を使用します。

AdditionalCost:

[AdditionalCost] は、到達圏がバリアを通る場合にどの程度のインピーダンスが追加されるかを示しています。

このフィールド値の単位は、[ブレークの単位] について指定した単位と同じです。

Feature Set
Line_Barriers
(オプション)

一時的にラインの横断を規制するライン バリアを指定します。ライン バリアは、フィーチャ セットで定義されます。属性テーブルの各フィールドとその説明を以下に示します。

ObjectID:

システムで管理される ID フィールド。

Shape:

ネットワーク解析オブジェクトの地理的な位置を示すジオメトリ フィールド。

Name:

バリアの名前。

Feature Set
Polygon_Barriers
(オプション)

ポリゴン バリアを指定します。ポリゴン バリアは、通行不可とコスト係数指定の 2 種類に分かれています。これらは、ポリゴン バリアに含まれるネットワークの一部に対して、一時的に通行を規制したり、インピーダンスを増減したりします。ポリゴン バリアはフィーチャ セットで定義されます。ポリゴン フィーチャに指定した属性値によって、ポリゴン バリアが通行不可バリアなのか、コスト係数指 バリアなのかが決まります。属性テーブルの各フィールドとその説明を以下に示します。

ObjectID:

システムで管理される ID フィールド。

Shape:

ネットワーク解析オブジェクトの地理的な位置を示すジオメトリ フィールド。

Name:

バリアの名前。

BarrierType:

バリアの通過を完全に禁止するか、バリアを通過する際のコストを係数に基づいて計算するかを指定します。次の 2 つのオプションがあります。

  • [通行不可](0)- バリアのどの部分も通過できません。これがデフォルト値です。
  • [Scaled Cost](コスト係数指定)(1)- ScaledCostFactor プロパティの値を乗算して、対象エッジのインピーダンスを増減します。エッジの一部だけがバリアの対象になっている場合は、インピーダンスが比率に応じて乗算されます。

[Restriction](通過不可)の場合は「0」を、[Scaled Cost](コスト係数指定)の場合は「1」を使用します。

ScaledCostFactor:

[ScaledCostFactor] は、到達圏がバリアを通る場合にインピーダンスに乗算される程度を示しています。

Feature Set
Time_Attribute
(オプション)

[ブレークの単位] の値が時間単位である場合に使用するネットワーク コスト属性を定義します。

[ブレークの単位] の値がここに定義されているコスト属性の単位と異なる場合は、ツールによって必要な時間単位の変換がなされます。つまり、ブレークの時間単位とネットワーク コスト属性が同じである必要はありません。

String
Time_Attribute_Units
(オプション)

[時間属性] パラメータによって指定されるネットワーク コスト属性の単位。これは、ネットワーク データセットを直接編集しない限り変更できない単なる情報パラメータです。ブレーク値の単位とコスト属性の間の単位変換は自動的に実施されるため、変更する必要はありません。

String
Distance_Attribute
(オプション)

[ブレークの単位] の値が距離単位である場合に使用するネットワーク コスト属性を定義します。

[ブレークの単位] の値がここに定義されているコスト属性の単位と異なる場合は、ツールによって必要な距離単位の変換がなされます。つまり、ブレークの距離単位とネットワーク コスト属性が同じである必要はありません。

String
Distance_Attribute_Units
(オプション)

[距離属性] パラメータによって指定されるネットワーク コスト属性の単位。これは、ネットワーク データセットを直接編集しない限り変更できない単なる情報パラメータです。ブレーク値の単位とコスト属性の間の単位変換は自動的に実施されるため、変更する必要はありません。

String
Use_Hierarchy_in_Analysis
(オプション)
  • USE_HIERARCHY(階層を使用) 階層属性を解析に使用します。階層を使用すると、解析は下位ランクのエッジよりも上位ランクのエッジを優先します。階層解析は、より高速で、運転者が遠回りであっても一般道路の代わりに高速道路を利用する状況をシミュレートするのに使用できます。このオプションは入力ネットワーク データセットが階層属性を持つ場合のみ有効です。
  • NO_HIERARCHY(階層を使用しない)階層属性を解析に使用しません。階層を使用しない場合、階層レベルに関係なく、ネットワーク データセットのすべてのエッジで計測された到達圏ができます。

解析を実行するネットワーク データセットに使用する階層属性が定義されていない場合、パラメータは使用されません。この場合、「#」をパラメータ値として使用します。

Boolean
Restrictions
(オプション)

解析時にどのネットワーク規制属性を考慮するかを指定します。

String
Attribute_Parameter_Values
(オプション)

パラメータを持つネットワーク属性のパラメータ値を指定します。レコード セットには、パラメータを一意に特定するために一緒に使用される 2 つの列と、パラメータ値を指定する別の列が含まれています。

属性パラメータ値 レコード セットには、属性が関連付けられています。属性テーブルの各フィールドとその説明を以下に示します。

ObjectID:

システムで管理される ID フィールド。

AttributeName:

テーブル行で設定される属性パラメータを持つネットワーク属性の名前。

ParameterName:

テーブル行で設定される値を持つ属性パラメータの名前。(オブジェクト タイプ パラメータは、このツールを使用して更新できません。)

ParameterValue:

属性パラメータに設定する値。値が指定されない場合、属性パラメータは NULL に設定されます。

Record Set
Maximum_Snap_Tolerance
(オプション)

最大スナップ許容値とは、Network Analyst がネットワーク上でポイントの配置や再配置を行う場合に検索できる最大距離のことです。検索によって適切なエッジまたはジャンクションを見つけ、そのうちで最も近い場所にポイントをスナップします。最大スナップ許容値内で適切な場所が見つからなかった場合、そのオブジェクトには未配置のマークが付けられます。

Linear unit
Exclude_Restricted_Portions_of_the_Network
(オプション)
  • EXCLUDE(含めない)各施設は通過可能なネットワーク部分にのみ配置されます。これにより、規制またはバリアがあるために解析プロセス中に到達不能となるエレメント上への配置を防ぐことができます。このオプションをオフにした場合よりも、目的の位置から離れた場所に施設が配置される可能性があるため注意してください。
  • INCLUDE(含む)施設をネットワークのどのエレメント上にも配置できます。ただし、規制されたエレメント上に配置された施設は、解析プロセスで使用できません。
Boolean
Feature_Locator_WHERE_Clause
(オプション)

施設を配置できるネットワーク エレメントを制限するソース フィーチャ サブセットの選択に使用する SQL 式。このパラメータの構文は、次の 2 つの部分から成ります。最初の部分はソース フィーチャのクラス名(スペースが続く)、次の部分は SQL 式です。2 つ以上のソース フィーチャクラス用に SQL 式を記述する場合は、セミコロンで区切ります。

通行が規制されている高速道路に施設を配置しないようにするため、たとえば次のように SQL 式を記述してそれらのソース フィーチャを除外します: 「Streets" "FUNC_CLASS not in('1', '2')」

なお、バリアは、読み込み時にフィーチャ ロケータの WHERE 句を無視します。

String
Polygons_for_Multiple_Facilities
(オプション)

複数の施設が存在する解析で、どのように到達圏ポリゴンを生成するかを選択します。

  • NO_MERGE(マージしない)施設ごとに別々のポリゴンが作成されます。各ポリゴンは重なり合うことができます。
  • NO_OVERLAP(オーバーラップしない) それぞれのポリゴンは、1 つの施設のポリゴンがそれ以外の施設のポリゴンと重なり合わず、ネットワークのどの部分も最寄りの 1 つの施設だけの到達圏になるよう作成されます。
  • MERGE(マージする) 同じブレーク値を持つ複数の施設のポリゴンが作成および結合されます。
String
Polygon_Overlap_Type
(オプション)

同心状の到達圏ポリゴンをディスク状に作成するか、またはリング状に作成するかを指定します。このオプションは複数のブレーク値が施設に対して指定されているときにのみ適用できます。

  • RINGS(リング)小さいブレーク値の領域は含まれません。連続するブレーク値間の領域のポリゴンが生成されます。あるブレーク値から別のブレーク値までの領域を検索する場合に、このオプションを使用します。たとえば、5 分間の到達圏と 10 分間の到達圏を作成する場合、10 分間の到達圏ポリゴンから 5 分間の到達圏ポリゴンが除外されます。
  • DISKS(ディスク) 施設からブレークまでの領域を含むポリゴンが作成されます。たとえば、5 分間の到達圏と 10 分間の到達圏を作成する場合、5 分間の到達圏ポリゴンは 10 分間の到達圏ポリゴンに含まれます。
String
Detailed_Polygons
(オプション)

詳細なポリゴンまたは単純化されたポリゴンのどちらを作成するか、オプションを指定します。

  • SIMPLE_POLYS(単純なポリゴン)単純化されたポリゴンが適度な精度で高速に生成されます。これはデフォルト設定です。
  • DETAILED_POLYS(詳細なポリゴン)到達圏ラインを正確にモデリングする詳細なポリゴンが作成されます。未到達の領域が島状に残される場合があります。単純化されたポリゴンを生成する場合に比べ、このオプションでは処理時間が大幅に長くなります。このオプションは、階層の使用時には適用できません。
Boolean
Polygon_Trim_Distance
(オプション)

到達圏ポリゴンが切詰められる距離の範囲を指定します。データが非常にまばらで、サービス エリア内にフィーチャが存在しない広範領域ができるのを防ぎたい場合に役立ちます。

このパラメータに値を設定せずにおくか、「0」を設定すると、到達圏ポリゴンが切詰められないようにすることができます。このパラメータ値は、階層の使用時には無視されます。

Linear unit
Polygon_Simplification_Tolerance
(オプション)

ポリゴン ジオメトリをどの程度単純化するかを指定します。

単純化では、ポリゴンの基本的な形状を定義する重要ポイントが保持され、それ以外のポイントが削除されます。ここで指定する単純化の距離は、単純化されたポリゴンにおける逸脱が認められる、元のポリゴンからの最大許容オフセットです。ポリゴンを単純化すると、頂点の数が少なくなり、描画時間が短縮される傾向にあります。

Linear unit
Maximum_Facilities
(オプション)

到達圏解析に追加できる施設の数を制限します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Long
Maximum_Number_of_Breaks
(オプション)

到達圏解析に追加できるブレークの数を制限します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Long
Maximum_Features_Affected_by_Point_Barriers
(オプション)

ポイント バリアが影響を与えることのできるフィーチャの数を制限します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Long
Maximum_Features_Affected_by_Line_Barriers
(オプション)

ライン バリアが影響を与えることのできるフィーチャの数を制限します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Long
Maximum_Features_Affected_by_Polygon_Barriers
(オプション)

ポリゴン バリアが影響を与えることのできるフィーチャの数を制限します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Long
Maximum_Break_Time_Value
(オプション)

時間ベースの到達圏解析を実行する場合の、[ブレーク値] パラメータの許容最大値を設定します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Double
Maximum_Break_Distance_Value
(オプション)

距離ベースの到達圏解析を実行する場合の、[ブレーク値] パラメータの許容最大値を設定します。

このパラメータは、解析時に発生する処理量を管理することに役立ちます。たとえば、作成中の無料版のサービスに対してはこのパラメータに小さい値を割り当て、有料サブスクリプション版のサービスには大きい値を割り当てるというようにできます。

NULL 値は、制限がないことを示します。

Double
Force_Hierarchy_beyond_Break_Time_Value
(オプション)

階層が有効化されていない場合であっても、時間ベースの到達圏解析の実行時に階層の適用を開始する最低値となるブレーク値を指定します。

高いブレーク値の到達圏の場合は、ネットワークの階層を使用して解析するほうが、階層を使用せずに解析する場合よりも処理を大幅に削減できる傾向があります。このパラメータは、解析するときの処理量の管理に役立ちます。

NULL 値は、階層を一切適用せずに、[解析に階層を使用] パラメータの値を常に適用することを示します。階層をサポートしていない入力ネットワーク データセットの場合にこのパラメータに値を指定すると、エラーが発生します。この場合は、NULL 値を使用してください。

Double
Force_Hierarchy_beyond_Break_Distance_Value
(オプション)

階層が有効化されていない場合であっても、距離ベースの到達圏解析時に階層の適用を開始する最低値となるブレーク値を指定します。

高いブレーク値の到達圏の場合は、ネットワークの階層を使用して解析するほうが、階層を使用せずに解析する場合よりも処理を大幅に削減できる傾向があります。このパラメータは、解析するときの処理量の管理に役立ちます。

NULL 値は、階層を一切適用せずに、[解析に階層を使用] パラメータの値を常に適用することを示します。階層をサポートしていない入力ネットワーク データセットの場合にこのパラメータに値を指定すると、エラーが発生します。この場合は、NULL 値を使用してください。

Double
Save_Output_Network_Analysis_Layer
(オプション)
  • NO_SAVE_OUTPUT_LAYER出力にネットワーク解析レイヤは含まれません。
  • SAVE_OUTPUT_LAYER出力に結果のネットワーク解析レイヤが含まれます。

いずれの場合も、到達圏を持つフィーチャクラスが返されます。ただし、サーバ管理者は、ツールのセットアップと結果を ArcGIS for Desktop 環境の Network Analyst コントロールでデバッグするために、ネットワーク解析レイヤの出力も選択することがあります。これにより、デバッグ処理が非常に容易になります。

ArcGIS for Desktop では、ネットワーク解析レイヤのデフォルトの出力場所は、scratch フォルダになります。scratch フォルダの場所は、arcpy.env.scratchFolder ジオプロセシング環境の値を評価することで確認できます。出力されたネットワーク解析レイヤは、「_ags_gpna」に英数字の GUID を付け加えた名前の LYR ファイルとして保存されます。

Boolean
Time_Zone_for_Time_of_Day
(オプション)

[Time of Day] パラメータのタイム ゾーンを指定します。

  • GEO_LOCAL[時刻] パラメータが、施設の場所のタイム ゾーンを参照します。そのため、到達圏の開始または終了時間はタイム ゾーンによってずれが発生します。[Time of Day] を午前 9 時に設定して、[Time Zone for Time of Day] に現地を選択すると、解析によって、東部標準時ゾーン内のどの施設でも東部標準時の午前 9 時、中央標準時ゾーン内の施設では中央標準時の午前 9 時、山地標準時ゾーン内の施設では山地標準時の午前 9 時について(異なるタイム ゾーンにある施設で、以下同様に)、到達圏が生成されます。米国全体でチェーン展開されている店舗が現地時間の午前 9 時に開店する場合、このパラメータ値を選択して、1 つの解析ですべての店舗の開店時刻におけるマーケット領域を検出できます。まず、東部標準時ゾーンにある店舗が開店してポリゴンが生成され、その 1 時間後に中央標準時ゾーンにある店舗が開店します(以下同様です)。9 時は常に現地時間ですが、実時間ではずれが発生することになります。
  • UTC[時刻] パラメータが、UTC(協定世界時)を参照します。そのため、施設の場所のタイム ゾーンに関係なく、施設への到着または施設からの出発がすべての施設で同時になります。[Time of Day] を午後 2 時に設定して UTC を選択すると、解析によって、東部標準時ゾーン内のどの施設でも東部標準時の午前 9 時、中央標準時ゾーン内の施設では中央標準時の午前 8 時、山地標準時ゾーン内の施設では山地標準時の 午前 7 時について(異なるタイム ゾーンにある施設で、以下同様に)、到達圏が生成されます。
    注意注意:

    上記のシナリオは、標準時を想定しています。サマータイム中、東部時間、中央時間、および山地時間は、それぞれ 1 時間進められます(つまり、それぞれ 10 時、9 時、および 8 時になります)。

    UTC オプションが便利なケースの 1 つは、2 つのタイム ゾーンに分割された行政区域の緊急対応範囲の視覚化です。緊急車両は施設として読み込まれます。[Time of Day] は UTC で現在に設定されます(このオプションを正しく使用するには、現在の日時が UTC で何日の何時になるかを確認する必要があります)。他のプロパティが設定され、解析が実行されます。タイム ゾーン境界によって車両が分割されている場合でも、結果には現在の交通状況で到達できるエリアが示されます。この同じプロセスを、現在だけではなく、他の時刻にも使用できます。

[Time Zone for Time of Day] の設定に関係なく、[Time of Day] に NULL 以外の値が設定されており、マージされたポリゴンまたは重複しないポリゴンを作成するように [Polygons for Multiple Facilities] が設定されている場合は、すべての施設が同じタイム ゾーンに存在する必要があります。

String

コードのサンプル

GenerateServiceAreas(到達圏の生成)の例 1(Python ウィンドウ)

Python ウィンドウで必要パラメータを使用してツールを実行します。

import arcpy
facilities = arcpy.FeatureSet()
facilities.load("FireStations")
arcpy.na.GenerateServiceAreas(facilities, "1 2 3", "Minutes", "Streets_ND",
                              "in_memory\\FireStationServiceAreas")
GenerateServiceAreas(到達圏の生成)の例 2(スタンドアロン Python スクリプト)

次のスタンドアロン Python スクリプトは、時間の経過に応じたある店舗の到達範囲を判断するために GenerateServiceAreas(到達圏の生成)を使用する方法を示しています。1 日の各時間帯における店舗所在地から 5 分間の到達圏を生成する方法を確認できます。このような解析は、宅配ピザ店などにとって、店舗から 5 分以内に到達できる領域が最新の交通状況に応じてどのように変化するかを理解するうえで便利です。

# Name: GenerateServiceAreas_Workflow.py
# Description: Generate a 5 minute service area around a store location at
#              different times in a day. Such analysis can be useful, for example
#              for a pizza store, to see how the area that can be reached within
#              5 minutes from the store changes based on the current traffic
#              conditions.
# Requirements: Network Analyst Extension 

#Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
import datetime

try:
    #Check out the Network Analyst extension license
    arcpy.CheckOutExtension("Network")

    #Set environment settings
    env.workspace = "C:/data/SanFrancisco.gdb"
    env.overwriteOutput = True
    
    #Set local variables
    inNetworkDataset = "Transportation/Streets_ND"
    impedanceAttribute = "TravelTime"
    breakValues = "5"
    breakUnits = "Minutes"
    inFacilities = "Analysis/ExistingStore"
    outGeodatabase = "C:/data/output/ServiceAreaOutput.gdb"
    serviceArea = "in_memory\\ServiceAreas"
    dateFieldName = "StartTime"
    nameField = "Name"
    #use today at 8 AM as the start time and then increment it by one hour
    startTime = datetime.datetime(1899,12,30,8,0,0) 
    
    #Create a new feature set with same schema as Facilities parameter in
    #Generate Service Areas tool. Load the feature from the ExistingStore
    #feature class in the feature set
    facilities = arcpy.GetParameterValue("GenerateServiceAreas_na",0)
    facilities.load(inFacilities)
    
    #Create an empty feature class with same spatial reference as the 
    #network dataset and a Date field called StartTime and a text field called Name
    outServiceAreas = arcpy.management.CreateFeatureclass(outGeodatabase, "ServiceAreas",
                                                          "POLYGON","","","",
                                                          inNetworkDataset).getOutput(0)
    arcpy.management.AddField(outServiceAreas, dateFieldName, "DATE")
    arcpy.management.AddField(outServiceAreas, nameField, "TEXT")
    
    #Open an insert cursor on the feature class to add new polygons
    cursor = arcpy.da.InsertCursor(outServiceAreas, ("SHAPE@", nameField,
                                                     dateFieldName))
    
    #Geneate a 5 minute service area around the store at every one hour interval
    #from 8 AM to 8 PM. Copy the output service area to a new feature class
    for i in range(1,14):
        timeFormat = startTime.time().strftime("%I %p")
        print "Generating {0} {1} service area at {2}".format(breakValues,breakUnits,
                                                              timeFormat)
        arcpy.na.GenerateServiceAreas(facilities,breakValues,breakUnits,
                                      inNetworkDataset, serviceArea, "TRAVEL_FROM",
                                      startTime, Time_Attribute=impedanceAttribute)
        #Get the shape from the output service area so that it can be inserted
        #in the feature class
        with arcpy.da.SearchCursor(serviceArea,("SHAPE@", nameField)) as inputRows:
            row = inputRows.next()
            cursor.insertRow((row[0],row[1],startTime))
        startTime = startTime + datetime.timedelta(seconds=3600)
    del cursor
    
    print "Script completed successfully"

except Exception as e:
    # If an error occurred, print line number and error message
    import traceback, sys
    tb = sys.exc_info()[2]
    print "An error occured on line %i" % tb.tb_lineno
    print str(e)

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ArcGIS for Desktop Basic: 次のものが必要 Network Analyst
ArcGIS for Desktop Standard: 次のものが必要 Network Analyst
ArcGIS for Desktop Advanced: 次のものが必要 Network Analyst
5/10/2014